物価上昇率2%の日銀シナリオを検証する 景気・経済観測(日本)

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そこで、年度ベースの実質GDP、消費者物価の日銀見通しをニッセイ基礎研究所で四半期分割した上で、ニッセイ基礎研究所が推計した潜在GDPを用いて需給ギャップを試算し、フィリップス曲線上にプロットした。

ニッセイ基礎研究所の推計によれば、足もとの需給ギャップはGDP比でマイナス1%台半ばとなるが、日銀の見通しどおりに2013年度が3%近い高成長となれば、需給ギャップのマイナスは2013年度中に解消されることになる。日銀の見通しでは、消費税率が引き上げられる2014年度、2015年度も潜在成長率を上回る成長が続くことになっているため、需給ギャップのプラス幅は2015年度末には2%台半ばまで拡大することが見込まれる。

ただし、需給ギャップが2%台半ばのプラスになったとしても、足もとのフィリップス曲線を前提とすれば、物価上昇率は1%程度にしかならない。日銀の見通しはフィリップス曲線の上方シフト、すなわち期待インフレ率の上昇を仮定していることになる。

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