飛行試験用の機体製作急ぐ、初号機は夏までに完成
飛行試験は膨大な検証データを集めるのが目的で、MRJは日本と米国で延べ2500時間に及ぶ飛行試験を計画している。必要なデータを効率よく集めるために、飛行試験用の実機を5機用意し、それを並行して飛ばすという。
機体を製作するのは三菱重工本体の仕事だ。愛知県内の航空関連工場がその役割を担い、製造現場では飛行試験に向けた機体の準備に追われている。地上での強度試験にも2機使用するため、必要となる試験用の実機は合計7機。すでに初号機に関しては組み立て作業に取りかかっており、遅くとも夏までには機体が出来上がる予定だ。
ライバルはブラジル、カナダ勢など4社
MRJが参入する100席以下の小型リージョナル旅客機は現在、北米、欧州を中心に世界で約3400機が飛んでいる。そうした既存機の更新需要に加え、将来的にはアジアなど新興国でも地域路線の整備が予想されるため、「今後20年間で新たに5000機前後の需要が見込まれる」(三菱航空機の福原裕悟・営業部部長代理)。
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