先輩との確執、無理に関係修復しなくていい 慕ってきた先輩とギクシャクし思い悩む36歳

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私だったらそこに付け込みますね(笑)。ふたりで話せるように頑張って場を作り、思い切りおなかを見せるのです。「私は先輩が大好きで、実の姉のように思って、尊敬しています! あの仕事のせいでこんなふうにぎくしゃくするのは嫌です!」と訴えてしまいます。

仕事のことについても、「私はまったく知らなかった」「自分の力不足でスミマセン」と下手に出て、「上司に掛け合って自分にもう一度担当できないか話してみます」くらいのことは言ってしまう。まぁそこまで好き好きビームを出されれば、「そこまでしなくてもいいよ」「私こそ大人げなくてごめん」くらいのことは言ってくれるんじゃないかなぁ。共通の仮想敵として上司を置けば、さらに先輩女性との絆は深まるでしょうね。

そこまでするべきか、どうか

ただ、そうはいっても……。やはり、そこまでしなければ心地よくならない関係って、見直しの時期ではないか、と私は思ってしまいます。

同じワーキングマザーとして同志ともいうべき気持ちが生まれるのもよくわかるし、いつもはもっと冷静で頑張り屋で仕事もバツグンにできる先輩なんですよ、と言いたくなるのも理解できます。でも職場では、やはり真ん中にあるのは「仕事」のはず。もはや「姐さん」というより高圧的に振る舞う「ボス」のようにも見える先輩に対して、「百年の恋も冷めた」くらいの気持ちで、冷静に対応するのもありなのではないでしょうか。

人間関係は損得だけでは決して語れないし、お互い様の未熟者で、失敗だって挽回だってありうるものです。でも、彼女のこの対応に巻き込まれて、彼女と同様にくくられてしまうのをよしとするかどうか。そのくらい大切な人間関係かどうか。姉妹のようでなくたって、仕事上のよい関係というのはいくらでもあるはずですし、新しい関係もできれば、変わっていく関係もあるのです。

大好きな人の思いがけない反応に、オロオロしてしまうのは十分に理解できます。でも、どうか自分を大切に。先輩におなかを見せることで、結果としてもっと居心地の悪いことにならないか、自分はどんな自分でありたいのか。人間関係を見直すことによって、弱虫な自分が一皮むけて、前に進めることもあるのでは、と思うのです。

堂薗 稚子 ACT3代表取締役

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どうぞの わかこ / Wakako Dozono

1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として多くの企業を担当し、数々の営業表彰を受ける。管理職として、多様な雇用形態の組織の立ち上げやマネジメント、『リクルートブック』『就職ジャーナル』副編集長などを経験。2004年第1子出産。2007年当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用され、事業責任者、「リクナビ派遣」編集長を務める。2010年に第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、社内外女性のメンターを務めつつ、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げ、マネジメントを担当し、彼女たちの活躍を現場で強く推進した。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、2013年退職。株式会社ACT3設立、代表取締役。女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行っている。2013年2月、リクルート在籍時に東洋経済オンライン「ワーキングマザーサバイバル」連載に登場。FBのいいね!数が6000を超えるなど、話題となった。

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