今後の日経平均株価上昇のカギは? トヨタの今期計画は保守的だが、ほぼ想定内

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切り上がるドルの下値

今期のトヨタの営業利益1兆8000億円という数字については、8日の後場にすでに一部報道で流れていたこともあり、市場におおかた織り込まれたと考えられる。同社の8日終値は前日比1.39%上昇の5840円と落ち着いた動きで、9日以降の日本株に大きな影響を与えることはなさそうだ。

となると、やはり、今後気になるのは為替の動きだ。日本株は上昇しているが、円安の流れは一服している。ドル円相場は4月以降、1カ月間に渡って何度も100円突破を試しているが、はね返されている。

もっとも、はね返された後の、ドルの下値は切り上がっており、100円突破に向けて、エネルギーをためている典型的な三角保ち合いを形成している状況だ。ひとたび100円を抜ければ、一気に円安が加速する可能性が高く、日本株の上昇を後押ししてくれるだろう。

逆に、大型連休中のドル円の安値97円台を明確に下回れば、三角保ち合いは崩れることになり、100円突破の時期は当面遠のく。同時に、日本株もいったんは勢いをそがれることになるだろう。

「株式ウイークリー」編集長 藤尾明彦)

 

藤尾 明彦 東洋経済 記者

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ふじお あきひこ / Akihiko Fujio

『週刊東洋経済』、『会社四季報オンライン』、『会社四季報』等の編集を経て、現在『東洋経済オンライン』編集部。健康オタクでランニングが趣味。心身統一合気道初段。

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