日本のビールのルーツ、
ドイツビールとアメリカのビール
さて、ビールといえばドイツビール、という方も多いのではないでしょうか?
ドイツビールといえば、ピルスナー。下面発酵の、黄金色のビールをこう呼び、日本のビールも初期の製造はピルスナーのレシピに倣っていました。
代表的な銘柄は、ヴァルシュタイナーやイエバーなど。
そうそう、ピルスナーの品質では、チェコも負けてはいません。世界最高品質のホップがとれるので、味のクオリティは推して知るべし、です。
日本で飲めるのは、ピルスナー・ウルケルまたはバドバー(ブドヴァル)。ブドヴァルは、元祖バドワイザーとしても有名です。
南ドイツでは、小麦を使ったヴァイツェンが主流。これは、主に、ミュンヘン近郊、バイエルンの修道院が、その昔、小麦を使ったビール造りをしていたところから始まっていて、当時は庶民が口にすることはできなかったそうです。
代表的な銘柄は、ポーラナー・ヘーフェ・ヴァイスビアや、フランツィスカー・ヘーフェ・ヴァイスビアなど。
そのほか、ドイツにはケルンのケルシュや、旧東ドイツの黒ビールで、かつては文豪ゲーテが愛飲していたというケストリッツァー・シュバルツなどがありますが、街の数だけビールがあるというお国柄。興味のある方は専門のガイドブックで。
最後に、最近はデパートなどでも見かけるようになりましたが、アメリカ・サンフランシスコの有名なクラフトビールメーカー、アンカー社を紹介しておきます。
アンカーは、アメリカのほかのメーカーのように、規模の拡大を図るのではなく、ヨーロッパの伝統に忠実な、上質のクラフトビールを造り続けることを企業理念として掲げている会社です。
ロンドン生まれのポーターは言うに及ばず、秋に造って春に飲む長期熟成ビールのボックや、毎年レシピの変わるクリスマス・ビールなど、仕入れる側も楽しい品ぞろえなので、Hollyのお客さまにもファンが多くいらっしゃいます。
「酒は大人の教養である」も、今回が最後。いろいろなお酒の基本的な知識をお伝えしてきましたが、最後に、一言。「酒は語るものではなく、飲むものである」。バーで好みの1杯に出会うための知識として、ご活用くださいませ。
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