iPhone7、使ってみて分かった「真価」と「課題」 ヘッドフォン端子の廃止にどう対応すべきか
2つ目は、「Lightning Audio + Charge RockStar」のような、Lightning端子を2つに拡張するアダプターを用いる方法。これなら充電とEarPodsを同時に利用することができる。
3つ目は、Bluetoothヘッドフォンで音楽を楽しむことだ。すでにさまざまなメーカーからワイヤレスヘッドフォンが登場しているが、アップルはヘッドフォン端子廃止を機に、純正のBluetoothヘッドフォン「AirPods」をリリースした。AirPodsは、有線のEarPodsのケーブルを取り除いた形状のワイヤレスイヤホンだ。左右の間にケーブルはなく、独立して装着する。左右双方に連続再生5時間のバッテリーが備わっており、充電器を兼ねるケースと合わせると24時間の充電が可能だ。片方ずつ使用することもでき、横向きに寝る人は、枕側ではない耳だけに装着すると快適に音楽が楽しめそうだ。
また、iPhone 7/7 Plusはステレオ再生をサポートした。端末を横に構えると、底面のスピーカーに加え、通話時のイヤーレシーバーを用いて、ステレオスピーカーとして、サラウンドを楽しめるようになる。画面の中央から音が出てくるような感覚とサラウンド、そして今まで以上に大きな音量での再生は、iPhoneだけでも、皆で音楽や映像を楽しめるようになる。もちろん外部スピーカーと比較すべきではないが、iPhoneだけでも満足感が高い音楽体験を楽しむことができる。
重要な3つの機能向上とは?
iPhone 7/7 Plusは、冒頭の製品写真にあるように、耐水・防塵という、待望の性能を備えた(IP67相当)。水中での使用は想定されていないが、万が一水に落としたとしても、すぐに壊れてしまうということはなくなった。
なお、水に濡れた場合、すぐに充電などは行わず、水滴を布で拭き取り、端末下部を軽く振っての開口部から水を出し、5時間以上乾燥させることを推奨している。筆者も誤ってコーヒーカップの中にiPhoneを落とし、交換対応となってしまった経験がある。またお風呂で音楽や読書を楽しんでいる友人の失敗もよく耳にする。あくまで、万一の場合を防ぐ機能であることをは忘れないでほしいが、耐水機能を備えるiPhoneに救われる人はたくさんいるはずだ。
加えてバッテリー持続時間の向上。iPhone 7では、iPhone 6sに比べ、通常の使用であれば2時間以上のバッテリー持続時間の向上を体験することができるという。これは短いレビュー期間でも体験していることで、iPhone 6sを使っていて1日の終わりに10%程度の残量だとすれば、iPhone 7では20%以上余っている計算だ。感覚で言えば、バッテリーサイズがより大きかったiPhone 6s Plusよりも余裕が生まれている。
iPhone 7にはA10 Fusionという4コアの新プロセッサが採用されており、性能向上はもちろんだが、2つの省電力コアは消費電力を5分の1にカットし、軽い作業をこなすという。音楽をBluetoothで聞いたり、メールチェックやソーシャルメディアでの投稿をした後でも、驚くほど電池が減らないことを経験するだろう。
そして日本向けには、FeliCa対応が大きいトピックとなる。日本で販売されるiPhone 7にはFeliCaが採用され、2016年10月後半から、SuicaやiD、QUICPayの利用が可能になる。これまでのモバイルSuicaとは異なり、ゼロから新しい体験を作り上げたとしており、定期券も含む通常のSuicaをiPhoneに移して、プラスティックカードなしで利用することができる。こちらについては、現段階でわかっていることをまとめている過去記事(iPhone7最大の隠し玉「おサイフ機能」の衝撃)を参照して欲しい。
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