デキないオトコのトークに潜む致命的「欠陥」 相談も商談も「相手目線に立てるか」が決め手

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弊社の新製品です。「ハイ、タケコプター!」

これからはドローンです。「ハイ、タケコプター!」

世界を変えるのが弊社のビジョンです。「ハイ、タケコプター!」

新製品、流行り、企業ビジョン。相手に関係なくこっちの都合で提案。せっかくのタケコプターも何のため使うのか不明で、すれ違った商談に終始します。

デキるひとの商談はまさにドラえもんと同じお作法でトークを進めます。

① 「のび太くん、どうしたの?」

まずのび太くんが何に困っているのか聞く。デキるひとは「〜でお困りはありませんか?」と悩みの聞き出しから商談を始めます。

相手目線で相手の悩みを解消する

② 「〜で困っているんだね?」

「早く学校に行かないと遅刻するけど、怒ったジャイアンに玄関で待ち構えられて困っているんだね?」とのび太くんの悩みを確認。相手の話を聞いて、理想と現状のGAPを確認します。

③ 「ハイ、タケコプター」は最後。

「ジャイアンに気づかれず早く学校に着く方法があるよ」「ハイ、タケコプター!」。のび太くんのハートをわしづかみです。新製品だから、他社より5%優れているからではなく、デキるひとは相手のお悩み解消手段として「弊社のタケコプター」を紹介します。

デキるひとは相手目線で相手の悩みを解消する「ハイ、タケコプター」トークを展開します。相手が「うん」と言いやすい、理に適ったお作法です。

デキるひとは相談・商談で相手がハッピーになることを目指してコミュニケーションしますが、デキないオトコは、相談も商談もソリューションをご託宣することだと勘違い。デキないオトコのコミュニケーションがまずい理由はこの勘違いにあるようです。デキないソリューション男が一人でも減ることを願って、ある小説家の言葉を最後にご紹介したいと思います。

女は自分を笑わせた男しかほとんど思い出さず、男は、また、自分を泣かせた女しか思い出さない 〜 アンリ・ド・レニエ 

 

タブ タカヒロ ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし

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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu

東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。

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