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福岡発「IoTホステル」は、何が画期的なのか 企業や研究機関が「垣根超えて」参加する理由

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操作専用スマホ(左)で照明のモード変更が可能(右下)。わからないことは「BOCCO」(右上のロボット)に聞くと、音声チャットで教えてくれる

IoTツインルーム(1泊9500円)に潜入してみた。ドアの前で「DOOR」ボタンを押すと、カギが解除される。カギの開閉と連動して、部屋のライトも自動で点灯・消灯する。

「REMOCON」ボタンでは、テレビとエアコン、空気清浄機、照明のコントロールが可能。照明は多様なカラーやリラックス、集中モードなどから選ぶことができる。

「ROOM SERVICE」では、タオルや歯ブラシなどルームサービスをボタンひとつで頼めるのに加えて、「BOCCOに聞く」を押して部屋のBOCCOに話しかけると、音声チャット形式で会話ができる。取材時は「東洋経済さま、いらっしゃいませ」と話しかけてくれた。フロントから予め録音してくれていたらしい。

このほか、好きな音楽とアロマで心地よい眠りに誘う「NIGHT MODE」、設定した時間に音や光などで起こしてくれる「ARALM」、スマートアイグラスを使ったAR「福岡観光」体験を予約できる「SMART EYE GLASS」ボタンがそろう。

ユーザーデータを取れる実証実験の場に

「Atmoph Window」

さらに、部屋には4K撮影された世界中の景色を映し出すデジタル窓「Atmoph Window」、当日と翌日の天気予報を色で知らせる電灯などもある。

なるほど、スマホひとつでさまざまなことができるのはとても便利だ。しかも「&IoT」アプリだけですべてのデバイスを操作可能なのが画期的なところ。

現在、通常ならIoTデバイスを動かすためには個々の専用アプリが必要で、それぞれダウンロードして使うときに立ち上げる手間が課題とされている。しかし、このホステルではソニー、オムロン、フィリップス ライティング ジャパンなどの企業や九州大学、NPO法人と提携し、横断的なアプリを開発。企業側にとっては、ここで世界のユーザーにIoT技術をアピールできる上に、ユーザーデータをフィードバックしてもらうことで、実証実験の場として活用できるというメリットがある。

近未来のIoTを体験できる& AND HOSTEL。オープン前から注目が集まり、すでに予約も多い。その3割がアジア、2割が欧米、5割は国内からの予約という。宿泊施設の概念を超えた新事業はどう成長していくのか。

事業主である株式会社BIJの木地貴雄代表は「& AND HOSTELのコンセプトは『宿泊自体が観光目的となる価値創造』。アジアの玄関口であり、ホテルの稼働率が高い福岡に第1号をオープンした。産学連携でIoTプラットフォームの開発・改善を重ねつつ、ここを起点に日本、さらには世界へと& AND HOSTELを広げていきたい」と意気込んでいる。

(撮影:長﨑 辰一)

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