ルンバはスマートホームの「指揮者」になるか ロボット掃除機が束ねる次世代IoTとは?

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アイロボットは8月4日、都内で新製品発表会を行った(著者撮影)

米アイロボットは新型“床拭き掃除”ロボット「ブラーバ ジェット 240」を発表。最大15畳ながら、霧吹き機能を搭載することで自動水拭きを可能とする新機能を搭載し、2万9880円で8月26日に発売を開始する。

製品は興味深いものだったので後ほど要点を紹介したいと思うが、筆者の興味をもっとも引いたのは、共同設立者のコリン・アングルCEOが話したIoT(モノのインターネット)に対する考え方、スマートホームに対するアプローチである。

IoTとは、さまざまなモノ……ここで言うモノとは、日常生活の中にごくありふれた存在になっているあらゆるモノという意味だが、それらが次々にインターネットに直接的、間接的につながっていくこと、あるいはそうした製品のことを指す。

身近なところでは、スマートウォッチもIoTの一種と言えるだろうし、スマートフォンと連動する体重計や体温計、あるいはドアロック、テニスラケットなどのスポーツ器具など、さまざまなモノがインターネットにつながり始めている。

現状のIoTは不便なものばかりだ

持ち歩くものだけでなく、自宅にあるさまざまなモノがネットにつながり、相互に通信可能な環境が構築されているが、アングルCEOは「IoTには大きな可能性があるが、しかし現状のIoTの多くは“不便”なものばかりだ」と指摘する。

まったく同感……。おそらく同じように感じている読者も多いのではないだろうか。IoTに分類される製品は多岐にわたるため、もちろん便利なIoT製品、役に立つIoT製品もあるが、スマートホームを実現するIoT製品の多くは不便で、ある調査によると83%のIoTユーザーが「不便」だと感じているという。

たとえば、第1世代のスマートホーム製品は「スマートフォンを取り出し、アプリを起動し、何かしらの操作をすれば動く。電灯をつけるためにスマートフォンを取り出してアプリを使うよりも、壁のボタンを押したほうが早い。確かにスゴイと感動し、面白がってくれるが、継続的に利用しようとは思わない」とアングルCEO。

これが第2世代になると、何種類かのスマートホーム製品が連動し始め、スマートフォンを操作したり、あるいは時間帯などによって自動的にプログラムされたシーケンス(あらかじめ設定された動きをする制御装置)でIoTが動くようになった。

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