米国産牛の規制緩和で、牛丼は安くなる? 穀物高と円安で想定ほどは仕入れ価格が下がらない
落胆は高級レストランにも広がる。
米国高級料理専門店の東京・赤坂のロウリーズ・ザ・プライムリブ。米国産牛肉を使った厚切りローストビーフが名物だ。
同店は03年12月に牛海綿状脳症(BSE)感染牛が米国で確認された後、一時は豪州産牛肉に切り替え、10年にようやく米国産牛肉に戻した。現在は上級(チョイス級)の牛肉を使う。
米国での上級牛肉の取引価格は10年比で2割程度の高値で推移する。景気後退による牛の肥育頭数の減少や12年の干ばつを受けた飼料のトウモロコシ価格高、中国など新興国の需要拡大が要因だ。国内での仕入れ価格高には円安が拍車をかける。
ロウリーズは規制緩和で、従来は入手困難だった最上級(プライム級)の牛肉調達を狙っていたが、河野博明・総支配人は「仕入れ価格は10年に比べ約2倍、手が出る値段ではない」とあきらめ顔だ。
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