週明けの日本株は意外な上昇になる可能性 「イエレン講演」で現実味帯びる「12月利上げ」
8月26日のニューヨーク為替市場は、ドルが主要通貨に対して全面高となり、ドル円相場は一時101円94銭まで買われる展開となった。
米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、26日に開催されたワイオミング州ジャクソンホールでの経済シンポジウムで講演し、「労働市場の改善などによって過去数カ月間で利上げ余地が拡大しつつある」との見方を示したことがドル高を誘発した。また、フィッシャーFRB副議長が、一部メディアとの会見で9月利上げの可能性を示唆したこともドル押し上げの要因となった。
市場の予測は「12月利上げ」に傾いた
市場からは、この発言を受けて「イエレンFRB議長の講演内容は全般的にはややタカ派寄り」との声が聞かれており、雇用やインフレ関連の経済指標が悪化しなければ、9月20-21日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ポイントの利上げが決定される可能性は十分あるとの見方が浮上している。
また、イエレンFRB議長の講演後、「FF金利先物」(Fed Watch)の数値は大きく変化した。利上げのタイミングを探る上で重要な指標であるFF金利先物の変化は、是非ともおさえておきたいポイントだ。今回はFF金利先物の水準から利上げのタイミングを探ってみたい。
東京時間27日午前9時時点でのFF金利先物では、9月FOMCで利上げする可能性は、イエレンFRB議長の講演前後で、21.0%から36.0%に上昇した。また、12月13-14日のFOMCでも、51.7%から63.7%(0.25%以上の利上げ予想の合算)と上昇している。市場では、「9月の利上げはほぼなく、可能性があるのは12月」から「9月の利上げの可能性はあるが、本命は12月」との見方に変化しつつあるようだ。
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