2007年にはビッグマック誕生40周年を記念して、デリガッティ氏の店があるペンシルベニア州にビックマック博物館が建設された。現在では100カ国以上で販売されているが、各国でほぼ同じ品質が維持されているため、英エコノミスト誌が1986年から物価と為替水準を表す「ビッグマック指数」として採用している。
ビッグマック(557kcal)はそもそも大人向けの商品ということもあり、ハンバーガー(275 kcal)よりも食べ応えがある。定番商品の中でも、てりやきマックバーガー(509 kcal)やダブルチーズバーガー(484 kcal)を上回る。最近、加わったダブルクォーターパウンダー・チーズ(828 kcal)や期間限定で復活したアイダホバーガー(715 kcal)といった「パワー系バーガー」にはかなわないが、発売から40年以上たった今でも十分なインパクトを備えている。
30年近く前に日本マクドナルドが作成したテレビCMでは「2枚のミートにレタスにチーズ、オニオン、ピクルス、スペシャルソース、ゴマ付きバンズは特別製」と早口言葉で商品をアピールしたものだと、マーケティング本部の河野辺孝則部長は振り返る。
ビッグマックは芸人で言えば「定番ギャグ」
その強さは何か。JR系のハンバーガーチェーン「ベッカーズ」で商品開発を担当していた外食コンサルタントの白根智彦氏によれば「ある芸人が定番のギャグを延々と演じ続けるように、ビッグマックには定番商品としての強さがある」と指摘する。一方で商品としては「あまりおいしいとは思わない。ただ、同業他社がビッグマックをまねしようと思っても、中段に挟まっているパンのコストがネックになり、難しいだろう」(白根氏)。
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