ハーバード以外の、知られざる「一流大学」 リベラルアーツカレッジという選択肢

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この「HYPS」とは別に、人気のセグメントがある。それは、「Need-blind」の大学だ。この「Need-blind」とは、生徒の家庭の所得に連動して授業料が決まる制度のことで、アメリカ難関10大学の中では、ハーバード、イェール、プリンストン 、コーネル、ダートマス、MITの6大学が導入している。

この「Need-blind」の制度を、ハーバードを例にとって説明すると、ハーバードの学費は年間約330万円(約3万6300ドル、1ドル=90円換算)。寮生活も含めると約470万円になるが、この「Need-blind」制度によって、世帯年収585万円(約6万5000ドル)未満の家庭は無料になる。世帯年収1350万円(約15万ドル)未満の家庭は、10%以下の学費へ減額されるという制度である。

「八重の桜」とリベラルアーツカレッジ

また、アメリカ難関10大学は、リサーチ・ユニバーシティーとも言われ、大学院教育も非常に充実しており、世界的に有名な教授(各分野の世界的権威)が多くいる。

しかしながら、教授陣は自身の研究活動を重視する傾向も見受けられ、学部生の教育がおろそかになってしまうという側面もある。また、このような学部課程における教育環境は、海外のトップ大学のみならず、東京大学に代表されるような日本の大学でも同様であることを補足しておく。

このような学部教育では満足しない生徒にとって、評価が高いのはアメリカのLiberal Arts College(リベラルアーツカレッジ)だ。このリベラルアーツカレッジとは何か?

わかりやすく説明すると、「大学院教育よりも学部教育を重視している小規模の大学」と捉えてもらえると理解しやすいだろう。このため、4年制大学ではあるが、大学院を持っていない大学もあるほどだ。

ちなみに、NHKの大河ドラマ「八重の桜」で脚光を浴びている同志社大学の創設者、新島襄もリベラルアーツカレッジの名門Amherst College(アムハーストカレッジ)へ留学している。

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