日本酒「ツウなら辛口」説は、とんだ勘違いだ

ウソだらけの「通説」は捨ててお酒を堪能!

そもそも甘い日本酒が好きなのか、コクがあるものが好きなのか、自分の好みがわからないという人は、ぜひ『世界で一番わかりやすい おいしいお酒の選び方』の「卵焼きの好みから日本酒の好みがわかるチャート」を解いてみてください。

■ウソ通説4:日本酒の味は米で変わる

意外に思われることが多いのですが、日本酒の味は、お米の違いによってそれほど左右されません。テイスティングのプロですら、お米の品種を当てることはむずかしいんです。

ブドウの味がワインの味に直結する、限りなく「農産物」に近いワインと比べれば、日本酒はどうしても「工業製品」になってしまいがち。お米以上に、収穫したあとの「造り」の違いのほうが味への影響はずっと大きいんですね。世界的に有名な日本酒である「獺祭(だっさい)」などが使っているお米「山田錦(やまだにしき)」だからといって、必ずしもおいしくなるわけではないのです。

正真正銘「その地方の味」の探し方

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そもそも、地元のお米を使わない日本酒もたくさんあります。酵母(お米の糖分をアルコールに変える、日本酒の味を決める大切な菌)だってどこでも買えますから、土地による味の違いもなかなか出ません。「地酒」という言葉の定義も、きわめて曖昧なのです。

でもいま、「地元ですべての材料を調達しよう」という原点回帰の流れが、たしかに来ています。ラベルに「オール新潟」「オール能登」などの表記があったら、まさに「地酒」! 正真正銘「その地方の味」です。

ちなみに僕自身は、「日本酒はもっとお米を重視すべき派」。日本産のお米を使わなければ「日本酒」と名乗ってはいけないというルールがあるとはいえ、それだけではブランドとして世界に発信できないからです。

「シャンパーニュ地方のシャンパン」や「ボジョレー地区のヌーボー」と同じように、「NIIGATAのJUNMAI」みたいな感じで「地酒のファン」を世界に増やしていきたい。そんな野望を密かに持っています。

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