ユニクロ 疲弊する職場 [拡大版] サービス残業が常態化、うつ病の罹患率も高い
3年内離職は5割超も うつ病罹患も深刻化
いま就職希望の学生が最も注目する「3年内離職率」。ユニクロの採用パンフレットには、そのデータの記載はない。『就職四季報』(小社刊)のアンケートでも、05年12月発刊号の「36.6%」を最後に、無回答が続いている。
ユニクロは今回、本誌の取材に対してそのデータを初めて開示した。07年新卒入社社員の37.9%が入社3年内に離職している。以下同様に、08年入社46.3%、09年入社53.0%、10年入社47.4%、11年入社が2年間で41.6%である。09年入社では5割を超えており、これは同業の中でもかなりの高率だ(下図)。
それと歩調を合わせるように、ユニクロ店舗ではうつ病など精神疾患にかかる社員が続出している。12年8月期にはユニクロの店舗正社員における休業者のうち、42.9%がうつ病などの精神疾患となっている。産休・育休の取得者と同率で、店舗正社員全体の約3%が精神疾患で休職している計算になるとい う。
民間調査機関の労務行政研究所が行った「企業のメンタルヘルス対策に関する実態調査」(10年)によれば、メンタルヘルス不調のため1カ月以上休職している正社員の割合は、平均約0.5%だ。大企業に限ればさらに低くなる。
入社後半年で店長になったCさんも、うつ病に罹患し退職したうちの一人だ。彼のような「半年店長」の急増とともに、離職率も高まっている(下図)。
なぜ、そこまで追い込まれるのか。本誌が取材した現役社員や元社員は一様に、ユニクロの「できないとは言えない社風」「言い訳を許さない文化」の影響を指摘する。
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