木本:僕の地元の中学校がけっこう荒れていて、やんちゃな子が多くなっているようなんですけれど、それは痛感されますか。
瀧本:僕が回った中学は、やんちゃな子はあまりいなかった。先生が一生懸命やんちゃな子を静かにさせようとしていました。逆に静かすぎて質問がこなくて「どんなことでもいいんだよ」といって、ようやく質問が出るような感じでした。
木本:確かに最近の子たちはこちらから問いかけても、一斉に黙りますよね。
瀧本:学校ではおとなしくしているぶん、外でやんちゃしている。本当は学校で「先生違います」と言えたほうがいい。やんちゃと静かな子がもっとミックスしていたほうがいいと思うんですよ。
木本:でも「先生、質問!」と手を挙げる子は、友達から「ひそひそ」言われてしまうんで。
瀧本:わかります。でも手を挙げるほうが正しいんです。
木本:国語の授業で音読するときも、感情を込めて読む子は陰でいじられるわけですよ。へたくそに読むほうが何も言われない。でも、真剣に読んでいた子のほうが、のちのち出世していますよね。
瀧本:自分なりに工夫すればいい。読むのが下手でも笑いが取れるのだったらいいじゃないですか。
木本:笑いは大事だと。社会へ出て行くためへの授業としては「ユーモア」の大切さを伝えていらっしゃるんですか。
既存のモノのミックスで新しいモノが生まれる
瀧本:けっこう面白い子は、まだまだたくさんいます。新しいモノを作るという話しに戻りますが、「AbemaTV」のようにテレビ局とネット企業が一緒にやったり、新しいモノはゼロからできるのではなくて、違うモノが出会うことによってできるんです。
この対談だって、違うモノの出会いですよね。だからこそ新しいことが生まれるんです。「対談をしませんか」と打診があった瞬間、「これは新しいことができるぞ」と思いました。「それはいい企画ですね」と。
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