1日2万本が売れるトウモロコシ農家の秘密 妥協を許さない姿勢が最高の商品を生み出す

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鈴木農園が特別な品種を栽培しているかといえば、そうではない。栽培されるトウモロコシの品種自体は、ほかの地域でも作られているものと変わりはないという。

それにもかかわらず違いが生まれる秘密の1つには、静岡県森町の特別な気候にある。この地域は、日中の気温と夜の気温の差がとても大きい地域だ。「この気温差がトウモロコシの甘さを生み出す」と鈴木さんは話す。

TBSテレビ『ジョブチューン~日本が誇る一流農家&漁師SP~』は7月30日(土)よる7時から放送です

トウモロコシという植物は、日中に太陽の光を浴びることによって、光合成を行いデンプンなどの養分を作る。陽が沈んで夜になると、光合成で蓄えた養分を糖、つまり甘さに変えてトウモロコシの実に蓄える。昼と夜の気温差が大きければ大きいほどトウモロコシはより甘くなっていく。

最高のタイミングで収穫する一流の技

一方、気温差が大きいだけであれば静岡県森町のほかの農家でも甘いトウモロコシは栽培できるはずだ。なぜ、鈴木農園だけがマンゴーを超えるほど甘いトウモロコシを栽培できるのだろうか? その秘密を探るためにジョブチューン取材班は、鈴木農園の栽培・収穫に密着した。

早朝4時30分、辺りもまだ暗い

鈴木農園の1日は、まだ陽も上らない辺りが暗い早朝4時30分に始まる。この時間の早さにこそ、鈴木農園の飛ぶように売れるトウモロコシの秘密があるのだという。明け方はトウモロコシが糖分を最も蓄えるタイミング。鈴木農園ではそのタイミングを逃さないように毎朝早朝から収穫を始めるという。

また、時刻のほかにも重要だというのが「収穫の時期」。収穫の時期が早すぎても甘みが乗らず、逆に遅すぎても甘みは落ちていってしまうという。植えてから最も糖度があがった時期、その収穫時期を1日たりとも逃すことなく見極めて収穫しているそうだ。それを可能にしているのが、森町内最大の東京ドーム3つ分の鈴木農園の広大な畑だ。

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