「絵文字」で国民性を読み解くことができる フランス人が他国の4倍も使うのは?

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これを見てください。これらは「じゃあ、今から寝るね」という同じ文章ですが、最後のEmojiだけが違っていますね。同じ印象を持ちますか?どうでしょう。

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最後のEmojiだけが違っていますが、同じ印象を持ちますか?

私が感じるのは……たとえばひとつ目は「もう48時間寝てない。徹夜明けで今日のプレゼンもうまっくいったし、じゃあ、今から寝るね!」

2つ目はたとえば、「もう午前2時……飲みに行かなければよかった……明日プレゼン早いし、じゃあ、今から寝るね」

3つ目は、「本当はもっと話していたいけれど、明日プレゼンで朝が早いんだよ。名残惜しいけど、大好きだよ。じゃあ、今から寝るね」

受け手が自由に想像できる余地を残している

もちろん、みなさん一人ひとり受け取る印象は違うでしょうけれど……私には、こういう風に受け取れます。みなさんはどうですか? これはいわば、「相手のイマジネーションに委ねる」発想だと言えます。ある程度の余白というか、コミュニケーションの受け手が自由に想像できる余地を残して、伝えていくということですね。

Emojiにはこうした特性があるのです。そしてこのことは、Emojiを使う使わないに限らず、みなさんのこれからの仕事にとって大事な発想だと思います。なぜなら、私たちの時代はどんどん多様化しているからです。多様化した相手と多様化したコミュニケーションが必要になるからです。

このEmojiを送ります!

「余白と余韻を伝える」ことは、世界中のクリエイティブやコミュニケーションの専門家にとってより重要になっていくでしょう。「相手のイマジネーションにゆだねる」という発想は、日本人のみならず、ここにいるみなさん全員に関係あることなのです。

そろそろ終わりの時間がきたようです。最後に、みなさんに送りたいEmojiがひとつあります……私のニュアンスをくみ取っていただければと思います……これです(お酒のEmoji)。乾杯!今日はありがとうございました(会場拍手)。

本田 哲也 本田事務所代表取締役、PRストラテジスト

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ほんだ てつや / Tetsuya Honda

「世界でもっとも影響力のあるPR プロフェッショナル 300 人」に 『PRWEEK』 誌により選出されている。「PRWeek Awards 2015」にて「PR Professional of the Year」受賞。1999年に世界最大規模のPR会社フライシュマン・ヒラードの日本法人に入社。2006年ブルーカレント・ジャパン代表。2019年より現職。著書に『戦略PR 世論で売る。』(アスキー新書)、『その1人が30万人を動かす!』(東洋経済新報社)など。国連機関のアドバイザーなどを歴任。世界最大の広告祭カンヌライオンズで公式スピーカーや審査員を務めている。公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会(PRSJ)理事。

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