ベールを脱いだアジア最強のエリート養成校 世界中から貴族が殺到!

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真のエリートを育成する教育とは?

――具体的な取り組みとしてはどんなことをしていますか。

今年の2月から3月まで、イギリス校の生徒がマレーシア校に来て初めての交流をする予定だ。とても楽しみだ。生徒の中には人生が変わる体験になるかもしれない。

われわれは、子どもたちをエリートのクローンではなく、個性を育てたい。色々な機会をあたえたい。ドラマ、芸術、音楽、スポーツなどが自由にできる施設も多くそろえている。

――日本人の親の中には、自分の英語力を心配する人も多くいます。

マレーシア校には国籍が30以上あり、イギリス本国とは比べものにならないほど多様だ。南アフリカや中東からも来ている。生徒の英語力は重要だが、親が英語を話せなくても全然大丈夫。

文化という面で言えば、確かにここでは日本人として育てるための教育は与えられない。あくまで、イギリスの教育に興味があるのか、自分の文化圏の教育と、どちらで教育させるのがベストか、だ。今集まっている多国籍の生徒たちは、イギリスの教育を受けたくてこちらにきているということだ。

――これからマルボロの未来をどうみていますか。

世界はますます小さくなっている。マルボロの生徒たちはさらにいろいろな人生に出会う機会があるだろう。シンガポールやマレーシアの大学に行く人も増えるだろう。当然、イギリスに進学する人もいるし、豪州やアメリカに行く人もいるだろう。まだ、最高学年でも15歳。これからが楽しみだ。

競合の学校もわれわれの動きをみているだろう。たぶん、ほかの伝統校も分校を建てるかもしれない。今は自分の学校を考えるのに精いっぱいだ。長期の未来ではさらに分校を作ることはあるだろうが、短期間ではない。ジョホールバルに満足しているし、ここがアジアのキャンパスとなるので、新たに開くときは、アジア以外の地域になるだろう。

――アジアの未来についてはどのようにみていますか。

すでに世界中から優秀な人がアジアに多く集まり、働いている。私は経済学者ではないが、今、アジアは北アメリカやヨーロッパよりも期待されているし、今後の経済成長は明らかだ。その中心であるマレーシアに住んで、イギリスの教育に興味があるならば、わが校はいつでも歓迎する。

張 子渓 ジャーナリスト
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