米国シアトル大学の就活事情 自分にあった職を得るために、何が必要?

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――なるほど。平凡なエントリーシートを送ったら、アメリカでは仕事を得られない可能性大なんですね。では、学生たちが職を得るのに、一番大切なことは何ですか?

 まず、自らを知ることですね。自己を知って、自分を売り込むことが重要です。

親や世間の圧力で、好きでもないのに、卒業後すぐ仕事に結びつくビジネススクールやロースクールに行こうとする学生もいます。しかし、高額な授業料を払うために学生ローンを抱えるのですから、もしこうした分野に興味がなければまさに地獄ですよ。

卒業生が仕事を変えるために、大学に戻って来たりします。会社で秘書として働いていたけれど、嫌で仕方がない。実は動物が好きだから、そうした関連の仕事に就きたいとか。すでに持っているスキルか、興味があることを突きつめていくことが重要な場合もあるでしょう。

学生の価値観も重要なファクターです。金銭面から仕事を考えるのか、仕事そのものを好きかどうかで選ぶのか。自分で自分を知らないと仕事を選ぶことができません。

自分を知らなければ就職できない

――ボーイング、ヒューレット・パッカード、有名バイオ企業など、シアトル大学の学生たちは有望企業に就職を決めていますが、その秘訣は何でしょうか?

自分と応募する企業のコーポレート・カルチャーが合っているのか、じっくり考えてから選考に臨んでいるからでしょう。そのうえで学生時代の具体的な事例を使って自己PRのスピーチを行っています。繰り返しになりますが、自己を知らないと就職は無理ですね。

――シアトル大学の日本人の学生たちはどんな仕事を得ていますか?

 アカウンティングの会社やシアトルにある日本企業に仕事を得ているようです。ただし、シアトル大学の日本人学生の総数は減る傾向にあるようです。
 

Ayako Jacobsson ジャーナリスト

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アヤコ・ジェイコブソン / Ayako Jacobsson

山口県徳山市生まれ、広島市で育つ。東京都立大学(現首都大学東京)法学部卒業、英ケンブリッジ大学、コロラド大学ボルダー校で学ぶ。在学中、AP通信東京支局で編集アシスタント、卒業後はビジネステレビのディレクターとして「ウォール・ストリート・ジャーナルを読む」「製造物責任法」等を担当。その後、読売新聞英字新聞記者として、通信、テレビ、映画、ホテルなどの業界を取材した。ペルーのフジモリ元大統領へのインタビューも行った。1999年頃からシリコンバレーに拠点を置き、取材・執筆活動を行っている。

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