中国人が惚れた「バカ売れコンドーム」の秘密 大阪のジェクスとヨックが挑む「潤い経営」

✎ 1〜 ✎ 24 ✎ 25 ✎ 26 ✎ 最新
拡大
縮小

「ソウチャク系男子 バンザイ!」

「うすっぺらい男女関係に、賛成です」

「脱いだら、着けよう」

ノリの良い標語に、社員の気持ちも明るくなります。

うるおいのある戦略で社員も会社もうるおい、過去20年間黒字経営を続けています。

インバウンドの恩恵がモロに出たコンドーム市場

商品に改良を重ね、世界に冠たる我が国コンドーム業界も、ドラッグストアのスペースが毎年5%ずつ減少するなど、一時は深刻な事態になっていました。少子化で若者の数が減少。加えて、性に淡白なセックスレスカップルが増え、コンドーム需要は漸減していたのです。

人気の商品は「グラマラスバタフライ・ホット」

そこへ、性能の良さに目を付けた中国人客の「爆買い」が始まります。春節(旧正月)には販売制限するドラッグストアも出たほどの人気です。上場コンドームメーカーの株価が急上昇したのも話題になりました。

その背景には、中国の一人っ子政策、HIV感染者の拡大などがあるようですが、それにしても、結構お高い製品を大量に買っていくのは驚きです。たとえば、ジェクスの人気商品である「グラマラスバタフライ・ホット」は1ダース1000円ですが、それを何十ダースも買っていくのです。まさか自分で全部使う訳ではありません。本国に帰って日本製品の性能品質を訴え、ECサイトなどで高値で取引しているのです。思わぬ展開ですが、爆買い中国人の懐もうるおわせているわけです。

次に、もう1社、大阪にあるコンドームの会社をご紹介しましょう。

次ページゴム製品会社退職後に還暦過ぎて起業
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT