消費者物価上昇率2%達成の手段は見えず 安倍政権と妥協、日銀・白川総裁が会見

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Q 2%に目標を上げたこと自体に効果はあると思うか。

A 様々な経済主体の予想物価上昇率に対してプラスに働けば1つの効果だと思う。成長力強化の取り組みが成功すれば、徐々に予想物価上昇率もあがっていくが、仮に、成長力強化の取り組み以外の要因で予想物価上昇率が上がっていく場合に、上限を2%と定めることによって、それを大きく上回っていくことを防ぐ効果もある。

2%を超える物価上昇率は看過できない

Q 2%は上限でそれ以上は看過できないのか。安倍首相は以前に2~3%と言っている。

A 従来の2%以下のプラスという判断に変わりはない。欧州中央銀行は2%より上を容認していない。それでもオーバーシュートすることはある。

Q 過去に達成したことのないような2%の目標を定めることについて、これまでは否定的な見解だった。変わったのはなぜか。

A 2014年度に0.9%を見通しているので、その先について示すことも必要だと考えた。2%達成には成長率強化への取り組みが必要だ。物価だけを上げていくと言うことではなく、バランスの取れた経済の姿を実現することが目的。金融政策については物価だけを見るのではなく、柔軟性が大事だ。8割以上の国民が、物価上昇それ自体は望ましくないと応えている。同時に、デフレ脱却をして欲しいと思っている。

Q 期待に働きかける、と言う政策に舵を切ったのか。

A 期待に働きかけるという言葉は多義的だと思う。時間軸のことを指しているのなら、日本銀行はむしろ他の中央銀行に先んじて時間軸政策を使っている。

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