新日本プロレスの売り上げを10倍にする

木谷高明・新日本プロレス会長に直撃(その2)

グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。しかし、そのリアルな姿はなかなか伝わってこない。グローバルエリートたちは何を考え、何に悩み、どんな日々を送っているのか? 日本生まれの韓国人であり、国際金融マンとして、シンガポール、香港、欧州を舞台に活動する著者が、経済、ビジネス、キャリア、そして、身近な生活ネタを縦横無尽につづる。
1月4日の新日本プロレス・東京ドーム大会には、多くのファンが詰めかけた(写真:日刊スポーツ/アフロ)

1月18日のコラムでは、新日本プロレスの経営改革について、プロレスの歴史などと絡めながら、分析を行った。その続編として、4日連続して、木谷高明・新日本プロレス会長への直撃インタビューをお届けする。

※第1回目のインタビューはこちら

ライブの売り上げを3倍に増やす

キム:前回は新日本プロレス買収の背景をお伺いしましたので、今回は、どういうふうに新日本プロレスを盛り立てていこうとされているか、今後の経営戦略に関してお伺いしたいと思います。

インタビューでよく木谷会長はWWE(米国のプロレス団体)について話をされています。現時点で、WWEは5億ドル弱の売り上げがあります。それに対して新日本プロレスの売上高は11億円程度です。この売上高を3年で30億円、最終的には100億円にするという目標を掲げてらっしゃいますが、どのように達成されるのでしょうか。

参考までに、WWEの売り上げの内訳を見ると、ライブイベント、テレビ放映権、PPV(ペーパービュー)、グッズ販売(ライセンシング)が4大収入源になっていますが、日本の場合はどうでしょうか? 最近は、放映権料が随分と落ちているはずなので、ほとんどの収入はライブイベントではないかと思うのですが。

木谷:買収前の売上高が、1年間で11億4000万円だったんですね。その内、約半分がライブイベントですね。残り半分のうち、約3割が、テレビ放映権やDVDも全部含めたコンテンツ関連の売り上げで、1.5割がグッズ販売、そして、約5%がその他もろももろといった構成です。

これから、ライブを増やすのは当然です。30億円の売上高になったとき、ライブは12億~13億円というところでしょうね。

キム:売上高の4割ぐらいはライブだということですね。

木谷:やっぱりライブで増やさないと他も増えないですよ。そして、コンテンツで10億円、グッズ販売で8億円ぐらいいかないとダメなんじゃないですかね。グッズ販売について言うと、対戦型カードゲームの「キング・オブ・プロレスリング」が順調にいけば、今期だけでも3億円ぐらいいくと思います。まあ、新日本の売り上げとしては一部ですが。

キム:これだけで3億円も行くんですか!これを購入しているのはカードファンかプロレスファンかでいうと、どちらが多いのですか?

木谷:プロレスファンが中心ですね。だいたい7割ぐらいと思っていいです。残りがカードゲームファン。そのほかに、コレクションとして、スポーツカードのファンも買ってくれています。

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