角中、大化けの秘密―月収13万から首位打者へ

素直な心で、実のある努力

千葉ロッテマリーンズで外野を守る角中勝也選手(25)。月収13万円の独立リーグから、パリーグ首位打者、さらにはWBC日本代表にまで出世した(写真:時事)

 

「もっとキャンプで練習がしたい」

「苦節」という言葉が、角中勝也にはまさにふさわしい。

2006年に独立リーグのトライアウトをくぐり抜け、同年の大学生・社会人ドラフト7巡目で千葉ロッテマリーンズに入団して6年目の12年シーズン。25歳の左打者は、夢のようなシンデレラストーリーをバットで描いた。

シーズン開幕こそ2軍で迎えたものの、4月14日に1軍昇格して以降は打ちまくった。4月29日のソフトバンク戦から5番に座ると、右へ、左へ、ヒットを量産する。遂には打率3割1分2厘の好成績を残し、パ・リーグの首位打者に輝いたのだ。夢物語はシーズン終了後も終わらず、11月のキューバ戦では日本代表に選ばれた。2013年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する34人の候補にも選出されている。

角中が月収13万円時代の独立リーグからはい上がり、日本トップクラスに成り上がることができたのは、自身がどんな状態や環境にあっても、つねに同じ姿勢を貫き通してきたからだろう。

11月6日、日本代表の記者会見に出席した角中に対し、この秋からロッテの監督に就任したばかりの伊東勤は「ジャパン、ジャパン!」とからかった。そんな指揮官に、角中はこう答えた。

「もっと、キャンプで練習したいです」

角中は日本代表に合流するため、11月12日、10日間の日数を残し、一足早く秋季キャンプを切り上げた。多くのプロ野球選手にとって日本代表でプレーすることは名誉なはずだが、角中には練習で自身をレベルアップさせることのほうが重要だった。

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