改正児童福祉法は施設暮らしの子を救うか

日本には産みの親と暮らせない子が4万人

 6月28日、金属の柵で囲まれた小児用ベッドに寝かされた赤ちゃんが、枕元に置かれた哺乳瓶からミルクを飲んでいる。写真は里親の吉成麻子さんと生後2カ月の赤ちゃん。千葉県印西市の自宅で24日に撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 28日 ロイター] - 金属の柵で囲まれた小児用ベッドに寝かされた赤ちゃんが、枕元に置かれた哺乳瓶からミルクを飲んでいる。この子を抱きしめてミルクを与えたり、あやしてくれたりする人は誰もいなかった。

周囲を看護師が慌しく動き回るなかで、都内にある日本赤十字社医療センター付属乳児院の院長は、そこで預かる70人程度の乳幼児にもっと注意を払えるだけの時間とスタッフが欲しいと語る。しかし、その実現は遠い。

「1人1人を抱っこしてあげたいが、なかなか難しい」と同院の今田義夫院長は言う。「それを虐待と言う人もいるが、難しい状況だ」

国連が何度も改善を勧告

先月、約70年前に制定された児童福祉法の改正法案が、国会で可決・成立した。子どもの家庭養護原則を掲げる改正児童福祉法は、具体的で即効性のある対策に欠けるものの、こうした施設が現在のような状態から抜け出し「最後の手段」となるための第1歩だと専門家は指摘する。

日本では産みの親と暮らせない子どもが4万人に上っており、そのうちの実に85%が施設で暮らしている。これは富裕国の中でずば抜けて高い数字であり、国連から何度も勧告を受けている。

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