日本復活のために、相続税100%でもいい

高齢化社会のグランドデザイン(下)

世界で最も早く高齢化が進行している日本。高齢者の増加と労働人口の減少、それに伴う消費の減退に日本経済はもがき苦しんでいる。世界に先駆けて新しいフェーズに突入した日本には、新たなグランドデザインが求められているが、いまだ何も描かれていない。
お粗末な政治は、社会保障を棚上げにして公約にない増税で合意し、揚げ句の果てに200兆円の公共事業を約束するという暴挙を進めようとしている。
高齢大国への道を駆ける日本を「再構想」するためには何が必要なのか。そして閉塞する経済を活性化する方策とは? 前回に続き、和田秀樹氏と討論する。

※対談(上)はこちら

高齢者向けビジネスの構築が、内需拡大のカギ

波頭:国内産業にも目を向けてみたいと思います。日本のブランドイメージ向上か、インテリジェンス集約型かというのは主に国際競争力をいかに高めるかという話ですが、やはり高齢化で縮小しているとはいえ内需拡大は大きなテーマです。

その観点からいくと、高齢者向けの産業、なかでも老人医療や介護は、これから充実させていかなければならない社会テーマであると同時に、成長産業でもあります。

和田:同感です。さらに言えば、元気な高齢者向けのアンチエイジングビジネスや、韓国製品よりはるかに使いやすい携帯電話、高齢者にやさしいテレビなどの家電製品など、日本の高齢者向けの産業を勃興させて、高齢者向けビジネスやサービスをつくっていく必要があります。

米国のITは高齢者には不便ですから、日本発の高齢者向けITビジネスも起こってくるかもしれない。高齢者という視点で見ると、可能性のある分野はたくさんあるんです。もしかすると、日本のガラケーが復活することもあるかもしれません。そういう意味でも、もっと真剣に考える必要があるでしょうね。

波頭:日本以外の先進国も人口が減少し、かつ高齢化が進むという予測が出ています。中国でさえあと15年で高齢化に転じるといわれます。日本は高齢化社会の進行では世界の先頭に立っているわけですから、ここで日本が高齢者向けビジネスやサービスを確立すれば、有望な成長産業になる。

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