時間がなくても家をスッキリさせるコツ3選 優先順位を変えるだけで、違いは明確に出る

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窓ガラスや鏡をふくときに、素早く終わる方法をお教えしましょう。それは、横に一方通行でふくこと。一度ふいたところを逆戻りしないことです。逆戻りすると、ケバ(繊維クズ)とふき取った汚れが再付着してしまいます。濡らしたふきんや雑巾で「コの字形」を左右に繰り返し、下がりながら汚れをふき取りましょう。その後、乾いた布で同じようにからぶきすれば出来上がりです。わが家はこの方法で拭き掃除の時間がこれまでの3分の1にまで短縮しました。

(3)週末はお掃除シートでぞうきんがけをする

日々の暮らしから、ぞうきんがけが消えてしまったのは、いつごろからでしょうか。私自身、ぞうきんがけのよさに気づいたのは、結婚してからです。あるとき、どんなに掃除機をかけても床の端に砂が残ってザラザラするので、ぞうきんがけをしてみました。膝(ひざ)をつき、腰を曲げて床をふく、あのスタイルです。

すると、手で直接ふくのでいい具合に力を入れられます。隅々まできれいに手が届きます。そして、ぞうきんはあっという間に真っ黒に。普段の掃除では取り切れない汗や皮脂の汚れもしっかり拭くことができるので、床全体もスッキリ見えて、フロアモップで拭き掃除をしているときとは、全然違う達成感がありました。

日本は湿気の多い国です。梅雨どきや夏は、床がすぐベタベタします。冬は冬で、きれいに掃除機をかけたつもりでも、隅にはホコリや砂が残っていたりします。夏は水ぶきをすればサッパリするし、冬はからぶきでも十分。自分の思ったところを、思ったとおりの力を入れてふけるぞうきんがけは、日本の家にとても合っているのです。

今は、100円ショップやスーパーで新品のぞうきんが売られています。できれば私は、使い古したタオルなどを再利用したお手製のぞうきんを使いたいと思っていますが、それは理想で、なかなか縫う時間はとれません。

そんなときは、床用のお掃除シートが、ぞうきん代わりになります。シートをスティックにつけず、ひざまずいて床掃除するのです。すると、フローリングの溝や壁際などにも手が行き届き、砂や小さなゴミを手のひらで感じながらふき掃除することができます。床全体を掃除せず、床の隅を拭くだけでも効果大。いつもは見落としている壁際のホコリも、ぞうきんでスッとふくと簡単にきれいにできます。

「ラクして早く、楽しくできること」

家事研究家として私がお伝えするノウハウや考え方の最大のポイントは、「ラクして早く、楽しくできること」。そして、「無理をしないこと」です。なぜかというと、私自身が家事下手だったので、家事が「面倒だな」「苦手だな」と感じる人の気持ちがよくわかるからです。

『「忙しいのにきちんとしてる」と言われる人の31のルール』(サンマーク出版)。画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

そもそも家事とは、健康的な心身を養うためにリラックスできる環境をつくるもの。限界以上に家事を頑張るあまり、体や心が疲れてしまっては本末転倒です。それに、私たちの暮らしは日々変化していて、ライフステージはすぐに変わってしまいます。

あるときには理想だった生活でも、生活リズムや年齢、家族構成が変われば不便に感じることも増えていくのです。毎日の暮らしが少しだけ整って自分の理想とする生活に近づくと、穏やかな気分を味わえます。その余裕は人目にも「きちんとした人」として映るでしょう。

毎田 祥子 家事研究家

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まいだ しょうこ / Shoko Maida

家事研究家。山口県出身。西南学院大学卒業。「ラクしてきれいに」をモットーに、約20年にわたって家事を研究し続けているくらしの専門家。結婚を機に本格的に家事を勉強し始め、時間対効果の高い生活ノウハウを確立。仕事に家事に大忙しなのべ5000人もの女性たちへの取材を基に「きちんとしたくらし」を実現する方法を伝える。著書に『魔法の“朝だけ家事”』『快適! わたしのお部屋』(ともにPHP研究所)などがある。

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