「元気」で「長生き」できる都道府県はどこか? 「長寿=健康」とは限らない、これだけの理由

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健康を維持しながら長生きしたいものです(写真:わたなべ りょう / PIXTA)

WHO(世界保険機関)が今年5月に発表した最新の「2016年世界保健統計」によると、2015年の日本人の平均寿命は、男性80.5歳で世界6位、女性86.8歳で同1位となった。まさに世界有数の長寿大国といえるが、「長寿=健康」でないことには留意が必要だ。

当然ながら、長生きすればそれだけ病気になる確率も高まる。がん・脳卒中・心筋梗塞といった日本人の死因のベスト3をはじめ、多くの病気は加齢に伴って罹患率や死亡率が上昇する。気分障害(うつ)やロコモ(運動器症候群)などがあれば不健康を感じやすい。

「健康寿命」とは?

週刊東洋経済7月2日号(6月27日発売)の特集は『健康格差』です。画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

週刊東洋経済7月2日号(6月27日発売)は、『健康格差』を特集。所得や雇用、教育といった経済的、社会的な格差が、健康の格差につながっているという実態に迫った。テーマのひとつが、「健康で長生き」を示す指標「健康寿命」だ。

健康寿命とは、一生涯のうち「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」が国際的な定義であり、日本でも厚生労働省の研究班が、国民生活基礎調査によるアンケート回答と平均寿命算出の根拠となる「生命表」をもとに、都道府県別の健康寿命を算出し公表している。

2010年の平均寿命と2013年の健康寿命の都道府県別の年数を、上位・下位それぞれ5番目まで並べてみると、平均寿命と健康寿命の順位は必ずしも一致していないことがわかる。たとえば、健康寿命で男女ともに1位の山梨県。平均寿命では男性25位、女性13位だ。健康寿命で男性3位、女性2位の静岡県の平均寿命は、男性が10位だが女性は31位と平均以下となってしまう。

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