GMといすゞ、再び近づく距離

小型商用車の共同開発に乗り出すワケ

米ゼネラル・モーターズ(GM)といすゞ自動車。1971年に資本提携を結び、2000年代後半までその関係が続いた。ところがGMの業績悪化を受け、06年にGMがいすゞ株を売却。以後、資本的な結び付きは途絶えたものの、いすゞがディーゼルエンジンの部品をGMに供給しているほか、南アフリカや南米など海外での商用車販売で協力するなど、業務提携関係は続いている。

その両社の距離が、再び近づきつつある。GMといすゞは、タイを中心とした東南アジアなど主に新興国向けに需要が強い「ピックアップトラック」と呼ばれる小型商用車の共同開発に乗り出した。2社で協議を開始。1月10日までに覚書を締結した。

ピックアップトラックは新興国で普及

ピックアップトラックは、小型商用車と分類されるが、実際は荷台付きの乗用車といったスタイルだ。道路が未整備で、荷台に荷物だけでなく、大勢の人を乗せて運ぶなどといった幅広い使い方ができる新興国で普及している。米国ではより大型のピックアップトラックが、地方都市に住む富裕層向けを中心に人気がある。

いすゞがタイなどで販売するピックアップトラック「D-MAX」

いすゞは2011年10月に、1トンタイプのピックアップトラック「D-MAX(ディーマックス)」を9年振りに刷新、2代目に移行した。タイを中心に東南アジアで販売台数を伸ばしている。11年にはタイのピックアップトラック市場でベストセラーとなった。

いすゞとGMが今回、新たに共同開発に乗り出したのが、このD-MAXの3代目に当たる次世代車だ。といっても、1~2代目についても、両社はシャシーなど車の骨格を決めるプラットフォーム(車台)を共同開発してきている。次世代車の共同開発については、今後の協議次第だが、今回違うのはプラットフォームだけでなく、エンジンや車体などを含めて、その領域を広げる可能性がある。

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