新モデルが続々登場、SUV人気再燃の理由 スバルが新型フォレスター
トランクを持たないワゴンタイプの乗用車で、腰高のボディスタイルが特徴的なSUV。「スポーツ多目的車」と呼ばれるこのジャンルの新型車が、国内市場に相次いで登場している。
富士重工業(車名ブランド・スバル)は11月13日、SUV「フォレスター」をフルモデルチェンジ(全面改良)して発売した。1997年の発売から4代目に当たるモデルで、国内月販目標は2000台(海外販売計画は現時点で未発表)に設定。すでに国内では発売前で2800台を先行受注している。スバルの強みである自動ブレーキを兼ね備えた運転支援システム「アイサイト」の導入や、悪路での走行性能を高めるAWDの制御システム「X-MODE」を搭載するなど先代モデルから性能を向上した。価格は209万~294万円。
スバルは9月下旬に新型SUV「XV」を投入したばかり。デザインやコンセプトは異なるが、同じジャンルへ立て続けに新車を投入した格好だ。「XVは低い車高など街中でも乗れるSUVを意識した一方、新型フォレスターは悪路走破性の向上など本格的なSUVを目指した」(新型フォレスター開発責任者の臺卓治プロジェクトゼネラルマネージャー)。2車種を棲み分けることで需要の取り込みを狙う。
SUVに力を入れるのはスバルだけではない。マツダは「CX-5」を12年初に発売。クリーンディーゼルエンジンの搭載を特徴として販売を伸ばしている。10月には三菱自動車が「アウトランダー」をフルモデルチェンジして投入した。自動車メーカーから新型SUVがこれだけ立て続いて投入されるのは、ここ数年の国内新車市場にとっては珍しい出来事だ。輸入車でもSUVモデルが近年、目立っている。
SUVが人気車種にランクイン
背景には消費者の嗜好の変化がありそうだ。
今年4~9月に国内で売れた新車を日本自動車販売連合会(自販連)がまとめている車名別ランキングでみてみると、マツダ「CX-5」が2万2929台で14位、日産自動車「ジューク」が1万5206台で26位にランクインしたが、数年前と比べれば風景はやや異なる。
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