提案力を徹底比較! ケース別・おススメ生命保険◆40代編(全5ケース)
ケース13◆40代後半【45歳・男・既婚・共働き】
収入多いが、教育費もピーク
45歳男性。夫婦ともに教員である。年収は夫が780万円、妻が720万円。夫婦で合算すればかなり裕福だ。ただし子どもは3人。それぞれ国立大1年、公立高3年、公立中3年で、これから教育費がどんどん増える。持ち家だが住宅ローン返済額は月20万円と厳しい(58歳まで)。1年前に胃潰瘍を患い服薬中。当面の夢は、子どもがみな独立したあとに夫婦で海外旅行をすることだ。保険は「安いほうがいいが、保障も重視したい」という姿勢だ。
妻に収入があり、住宅ローンは団体信用生命保険でカバーできるが、「住宅購入直後で貯蓄額が減少しており、末子の独立も8年後ということを考えると、5~10年程度は500万~1000万円程度の死亡保障を準備しておくと安心」とFP・桑山政嗣氏は言う。むしろ死亡よりも厄介なのが就業不能だ。収入は途絶えても住宅ローンの支払いは続く。「妻の収入があるとはいえ、十分な備えが必要」(桑山氏)。
老後については「現在の貯蓄ペースを維持すれば、公的年金と貯蓄でおおむねゆとりある生活が送れる見込みだ」(同)。
既往症ありということで、限定告知型や引受基準緩和型の保険が出そろったが、アクサや明治安田のように医療保険が主体のところもあれば、AIGスターや太陽のように3000万円級の死亡保障を提案しているところもある。なおソニーや住友のように、既往症の程度がわからないので、通常加入として設計を行った例もあるので注意が必要だ。
「安いほうがいいが、保障も重視したいとの希望から、住友またはアフラックのプランがベター」とFP・和泉昭子氏。「でも住友の医療保障の内容は半分で十分」と付け加える。一方で、「東京海上日動あんしんの家計保障定期保険、三井住友海上きらめきの収入保障、AIGスターなどは、夫の公的保障の厚さや妻の経済力が反映されていない、必要以上の設定に見える」という。
FP・三輪鉄郎氏も「アフラックのプランは保障内容と割安な保険料のバランスが優れている」と勧める。一方で「保険料2万5000円以上の各提案は、この家計に対しては保障内容が過大のものが多い」と注意を促す。そのための対策として「アクサのプランに加えて死亡保障を別途、掛け捨て型の共済などの商品で用意するのも一案」と、複数の商品の組み合わせを提案。桑山氏は「三井住友海上きらめきの収入保障を使って、短期間の死亡保障を設計してみては」とコメントする。どうやら、ここに紹介された各社のプランを参考に、自分に合ったプランを工夫するのが正解といえそうだ。