「女性部長」が多い企業はどこか? 2013年版「女性部長ランキング」トップ50

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日本企業の女性活用の本気度

ダイバーシティやワーク・ライフ・バランスに詳しいアパショナータ代表のパク・スックチャ氏は「日本企業は長期間の育児休業や時短勤務の導入には熱心だが、本気で女性を活用しようとしていない」と指摘する。

確かに『CSR企業総覧』に掲載されている各社の女性活用制度は、時短勤務や長期間の育児休業など女性の仕事量を減らす内容が目立つ。家事や子育ては基本的に女性が行うことを前提に制度が作られているケースも多そうだ。

時短などを取得している女性には責任ある仕事をあまり与えない上司もいるという。働き盛りの30代前半などで補助的な仕事しかしていなければ、当然その後のキャリアに影響が出るだろう。

管理職の女性を増やすためには、通常の仕事をこなしながら子育てを行い、少しずつキャリアアップできる環境を整備することが欠かせない。そのためには「夫の協力や家事の外注化で女性を職場に戻すべき」(パク氏)といった視点も必要になるだろう。

日本全体で見ると女性部長比率が高い企業は、まだニチイ学館やベネッセなどごく一部に過ぎない。だが、そうした企業には女性活用のノウハウが蓄積されている可能性がありそうだ。

CSR企業総覧2013年版」
企業評価の新たな視座として浸透してきたCSR(企業の社会的責任)。上場企業初め有力1128社におけるCSRの取り組みを、国内最大規模のデータベースから各企業個別に紹介した、日本で唯一の刊行物。

 

 

岸本 吉浩 東洋経済 記者

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きしもと よしひろ / Yoshihiro Kishimoto

1996年東洋経済新報社入社。以来各種企業調査にかかわる。『CSR企業総覧』編集長として、CSR調査、各種企業評価を長年担当。著書に『指標とランキングでわかる! 本当のホワイト企業の見つけ方』など。2023年4月から編集局記者、編集委員、『本当に強い大学』2023年版編集長。

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