東洋経済CSR調査に基づく「未上場企業」版のCSRランキングを紹介する。未上場企業では、実際の回答企業は多くないが、外資系企業を含むCSR先進企業が含まれている。これまでは一部を除き財務得点が作成できないためにランキングとして取り上げてこなかったが、今回、初めてランキングを行った。
1位は富士ゼロックスで総合得点は267.1点。分野別では雇用81.8点、環境95.6点、企業統治+社会性89.7点だった。特に高評価だったのは環境分野。環境パフォーマンスデータの開示はもちろんのこと、環境ラベルの実施、カーボンオフセット付き複写機の販売など幅広い活動を行っている。主要取引先に対して、CSR調達を通じて生態系や生物多様性保全を要請するなど、サプライチェーン全体での取り組みを進めている。
さらに、社員のボランティア組織「端数倶楽部」と連携して100カ所以上のNPO・NGOに資金支援をするなど社会貢献活動も活発。こうした取り組みで企業統治+社会性も高評価に結びついた。
2位はソフトウエア開発大手の日立ソリューションズ。総合得点は242.7点だった。分野別は雇用86.4点、環境80.9点、企業統治+社会性75.4点。女性が子育てしやすい環境の充実などで雇用分野が高得点となった。
育児休業は最長で通算3年可能。育児・介護の短時間勤務制度では、4、5、6、7時間から勤務時間を選択でき、さらにコアタイムなしのフレックス勤務もできる。2011年7月末で約160名が利用中の在宅勤務制度もあり子育てを中心としたワーク・ライフ・バランスの制度は同業他社と比べて一歩抜きんでている。
09年10月にはダイバーシティ推進センタを設置。女性活躍推進を足掛かりに、今後はさらに多様性を活かした組織作りを目指している。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら