「再稼働は皆さんが思うほど簡単じゃない」

原子力規制委・田中委員長に聞く

安全基準を守れないなら、政治がどう言おうと関係ない

――安全審査にどれくらいの期間が必要となるのか。自民党は「再稼働の可否は3年以内に判断する」と政権公約で述べているが、現実的な時間軸と言えるか。

3年というのは政治的要望であり、できるだけ努力はするが、確約はできない。3年以内にはいくつかの炉は動くとは思うが。

40年前の車と新車とでは安全性が全然違うように、炉によって(対応に要する期間に)違いがある。新しい炉や10年、20年、40年経った炉もあり、炉型もP(PWR=加圧水型原子炉)とB(BWR=沸騰水型原子炉)がある。立地条件も異なるため、一概に言えない。こちらが出した基準に合致した対応を事業会社がすみやかにできれば、比較的簡単にできようが、われわれが設備対応するわけではないからわからない。

事業者としては、最も重要な発電所から対応して、あとは後回しという対応をとることも考えられ、一斉に申請が出てくるということはないだろう。安全基準を守れないならば、政治がどう言おうと関係ない。(再稼働が遅れて)会社がつぶれるかどうかも考えない。

――安全審査は科学的判断に基づいて行われるというが、その判断結果を巡り、原発が立地する地元との対立も考えられる。地元住民の説得に時間がかかるケースも考えられるが、規制委としてどこまで説得に責任を持つのか。規制委としては1度か2度、説明会は開くとしても、あとは事業会社や政治家が責任を持つべきというスタンスか。

次ページ最終的に地元の了解とるのは…
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