あなたのスマホがサイバー犯罪に狙われる FBI捜査官が明かすサイバー犯罪のいま(上)

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マン・イン・ザ・ミドル攻撃とは、つまり口座を乗っ取るということだ。犯罪者は世界中からどこで乗っ取れるかを探している。送金も犯罪者自らではない別のところに送り、そこを経由して自分の手元に来る手法も確立している。だからこそわかりづらい。

犯罪者は金融システムをよく理解しており、いち早くおカネを移動させるという。いわゆる国際間の送金手法を使うため、サイバー犯罪者は大金を国際的にいち早く送金できてしまう。金融機関もそれを検知しようとするが、動きがあまりに速く、検知できないという。

コンサルタントのウォーレン氏はこう指摘する。

「日本においても、実際に銀行や個人が被害に遭っています。とくに日本は、かなり貯蓄率が高く、それが株式ではなく、現金で、預金で預けられている」。このため、日本が世界的にも格好のターゲットになると懸念されているようなのだ。

日本で被害に遭っても犯罪者は国外

米国務省のデュークス氏は、サイバー犯罪の「質が変化している」と指摘する。

「いままでの銀行強盗の場合、日本なら日本人が強盗を計画し逃避ルートを決めて、そして実際に犯罪が行われるため、国内で捜査し、物理的に証拠を見つけ、保全することもできた。しかし、サイバー犯罪は違う。悪意をもったサイバー犯罪者が物理的に日本にいることはない。被害者は日本国内にいても、犯罪者は国外にいる。

ヤフーやホットメール、Gメールなどの無償のEメールアカウントを使って、情報を操作する。Gメールであればアメリカの捜査当局の協力を仰がなければいけない。あるいは、実際にマルウェア(悪意あるソフトウェア)がどこにホスティングされていたのか。(コンピュータを乗っ取る)ボットネットのコントロールはどこなのか。おそらく、そのサーバーも国外にある。

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