あなたのスマホがサイバー犯罪に狙われる

FBI捜査官が明かすサイバー犯罪のいま(上)

12月14日、「ノートン」など情報セキュリティソフト大手のシマンテックの主催で、米欧日のサイバー犯罪の捜査担当者を招いたパネルディスカッションが、東京都内で開かれた。

この日、司会を務めたのは、コンサルタント会社社長のスコット・A・ウォーレン氏。パネリストとして、捜査関係者からは、米国FBI(米連邦捜査局)のマイケル・マキューン氏、欧州からユーロポール(欧州刑事警察機構)のヤープ・ファン・オッス氏、日本からは警察庁・情報技術犯罪対策課の平川敏久氏が参加。このほか、米国務省のトーマス・デュークス氏、サーバー犯罪対策団体のNCFTAからロクサーヌ・ルミンスキ氏、シマンテックのカイ・クーン・ン氏が並んだ。

パネルディスカッション参加者の発言をひもときながら、サイバー犯罪の実態を紹介していこう。

サイバー犯罪は国境を容易に越える

サイバー犯罪は犯罪者が自ら動かなくても、容易に国境を越えられる点が、取り締まる側にとっては困難さを招いている。金儲けの目的が主流で、捜査もカネの流れを追うことが中心のようだ。

第一に話題に上ったのが「マン・イン・ザ・ミドル攻撃」。暗号化したデータを横取りし、個人の銀行口座にアクセスする犯罪で、日本でも発生している。「カードの情報を入力してください」「暗証番号を入力してください」と指示が出て、端末を操っていたものに預金が勝手に引き落されてしまう事象が起きている。

FBIのマキューン氏が解説する。

「マン・イン・ザ・ミドル攻撃は、サイバー犯罪者が個人が銀行とやり取りする間に入り込もうとする手法だ。オンラインバンキング攻撃のひとつの例としてどんどん増えてきている。おカネを勝手に送金したり、引き落としたりしてしまう。ほかにも手口はあるが、より自動化された操作、手口も見られている。事前にスプリクト化して、そして介入する。犯罪者がいちいち操作しなくていい」

次ページ日本でも実際の被害が発生
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 買わない生活
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ホンダ「4代目フィット」がイマイチ売れていない理由
ホンダ「4代目フィット」がイマイチ売れていない理由
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
これが世界のビジネス常識<br>会社とジェンダー

「ジェンダーギャップ指数ランキング2021」で日本は120位という結果に。先進7カ国中で最下位かつ、女性の社会的地位が低いとされるアフリカ諸国よりも下です。根強く残る男女格差の解消は、日本経済が再び競争力を取り戻すために必須の条件です。

東洋経済education×ICT