いるいる!「上から目線な人」のかわし方 やる気を喪失させる難敵に、戦わずして勝つ

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ところがこのとき、誰よりも不安になっているのは、実は上から目線の人です。上から目線の人は、自信満々に見えるときほど、心の中では「不機嫌」になっています。自分の優位が脅かされるのではないかと不安になり、その不安を見破られたくなくて不機嫌になるのです。

人は誰でも、「自分は平均よりもすぐれている」と思いがちです。これは、心理学の世界で「優越の錯覚」と呼ばれる心の傾向で、世の中の多くの人は「自分はだいたい中の上」と漠然と考えています。このこと自体は、よくあることです。

上から目線で煙たがられる人たちは、この「優越の錯覚」が強すぎるタイプと言えるでしょう。彼らは、「自分は平均よりは優れている」と思い込んでいますが、実際のところ、それは単なる思い込みであることも多く、実績をともなっていないこともしばしばです。

そのため、自分を脅かす「本当にデキる人」や、「自分よりも成功している幸せそうな人」の登場をいつも怖れています。職場でそうした人を目にすると不機嫌になり、自分を優位に見せるために、相手を平均かそれ以下に引きずり下ろそうとするのです。

また、ナルシシズム(自己愛)が強すぎる彼らは、背伸びして自分を実力以上に見せようとする傾向も持ち合わせています。

そうしたことから、彼らは「他人を蹴落とす」ため、あるいは「自分を持ち上げる」ために、次のような悪意ある言動を取りがちです。

・やたらと否定、ダメ出しする
・嫌味、皮肉を言う
・他人が褒められるとシラける
・自慢話が多い
・一般的にはなじみの薄いカタカナ語を得意気に多用する……など。

彼らがあなたに対してこうした言動をとるとき、つまりは、あなたを怖がっているのです。

動揺を見せると、攻撃はさらにエスカレート

上から目線の人たちは、自らのプライドを守るために、他人を蹴落とそうとして攻撃をしかけてきます。

ところが、彼らのこうした言動の一部、たとえば「自慢話」「カタカナ語の多用」などは、一見すると、不機嫌そうにも、悪意ある行為にも見えません。そのため、知らずにいると、彼らの悪意からくる攻撃をまともにくらってしまいます。このような目には見えない戦いで、いつのまにか、心身ともにボロボロにされてしまうこともあるのです。

では、上から目線の人が繰り出す悪意という武器から身を守るためには、どうすればよいのでしょう?

もっとも基本的な対処法は、「動じない」ようにすることです。

彼らは、否定、嫌味、自慢話、カタカナ語などで、「優れているのはこちら」「つまり、間違っているのはそちら」というメッセージを送ってきます。

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