女性が輝かない会社は裁量と対話が足りない

先進企業「P&G」に学ぶ3つのポイント

P&Gは日本法人で20年以上前の1992年から育児休業制度を導入するなど女性活躍推進に力を入れ始めており、主なものだけでも、2004年に「こうべ男女いきいき事業所表彰」、2006年日経ウーマン「女性が働きやすい会社」総合1位、2010年東洋経済新報社「ダイバーシティ経営大賞」、2012年日経ウーマン「女性が活躍する会社第2位」、今年3月には「子どもと家族・若者応援団表彰(内閣府特命担当大臣表彰)」を受賞するなど、ほぼ毎年ダイバーシティ、女性活躍推進に関する賞を受賞しています。

P&Gがここまで評価されるポイントは何でしょうか。実態を探ると3つのポイントが見えてきました。

(1)社内業務時間と場所の制約からの解放(在宅勤務制度など)
(2)時間ではない「評価軸」の設定
(3)face to faceのコミュニケーション

個人の裁量で柔軟に働ける仕組みがある

(1)社内業務時間と場所の制約からの解放

時間制約と場所からの解放、というと多くの人は「時短勤務」や「在宅勤務」を思い浮かべるでしょう。戦後に出来上がった今までの働き方の基本スタイルは、会社に出社し、残業まで会社でこなすというものでした。しかし、仕事が製造業中心からサービス業中心へ変化したこと、ITの発達、仕事以外の余暇重視などを背景とし、仕事の時間と場所が拘束されるこれまでのスタイルが変化してきています。

これに対応して、P&Gでも、とても早い時期からいわゆる「在宅勤務」が導入されていました。ただ、在宅勤務はさまざまな企業で導入が進むものの、実際になかなか在宅勤務をする人が少ないという実態をよく見聞きします。要因としては、目的を育児・介護に限ってしまうことによるとりづらさに加え、場所が自宅限定だと、実は仕事がしづらい人もいるのです。

そこでP&Gは個人の裁量で柔軟に働ける仕組みを2つ用意しています。

①ロケーション・フリー・デー:勤務して1年以上経っているスタッフなら誰でも月に5日まで採れる。2002年に在宅勤務を導入したが、当初は目的が育児介護限定だった。これを2009年に在宅勤務は誰でもOK、と変えて、さらに現在のように、勤務場所を自宅以外でも柔軟に選ぶことができるようになった。なおその際には業務に必要な環境と情報セキュリティが確保できることが条件となっている。

②フレックス・ワーク・アワー:勤務時間を月単位で管理でき、コアタイムを満たせば就業開始・終了時間を柔軟に調整できる、いわゆるフレックスタイム制度。こちらも育児・介護の理由がなくとも取得可能。

次ページ時間ではない「評価軸」の設定とは?
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