グリー元取締役が「6.6億円調達」で狙うこと 超軽量経営で絶妙な事業モデルを立ち上げ

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実際、「デリッシュ・キッチン」と「カロス」はすでに太い収入のパイプが出来上がりつつある。

現在、アスクル、江崎グリコ、エスビー食品、オイシックス、コーセー、サッポロビール、小学館、ブルボン、ミクシィ、明治、リクルートライフスタイル、ローソンフレッシュ等をはじめとする多くの広告主が参画している。

見事な早口!小難しいレシピを2分以内できちんと解説している。上の動画はS&Bのスポンサードコンテンツだ

たとえば、調味料を作っている会社が販促にデリッシュ・キッチンを使うケースを想定すると次のようになる。

まずその調味料を使った簡単料理の動画を作り、ユーチューブ、フェイスブックで配信する。そして再生回数に応じて成果報酬の形で広告主に課金する。さらに、その動画広告をスーパーの店頭で使用したり、広告主のホームページに転載したりする際にオプションの課金をする、という形だ。

「テレビ離れが進んでいることもあり、スマホユーザーに対してリーチするこのモデルは多くの広告主に注目してもらっている。効果が高い割に費用が高くない、ということもありリピートの広告主が多い」(吉田社長)。なかなか、うまいビジネスモデルといえるだろう。

6.6億円も調達してどうするのか

同社の本社オフィスは表参道にあるマンションの一室。ファミリータイプの2LDKだ。撮影はキッチンや居室の一部で行っており、機材もバカ高いものは使っていない。しかも新規事業の立ち上げという、またとない機会に参画できる喜びを胸に、長期インターンが「時給910円スタート」という待遇でバリバリ働いている。6.6億円も調達する必要があるのだろうか。

「動画制作にかかわるスタッフの増強を軸に、新たに10人ほど社員を採用する」「本社が手狭になるので移転する(=六本木ヒルズではない)」という計画は明かしてくれた。

しかし、それでも6.6億円は使い切れる額ではない。飛躍的な成長を遂げるために競合他社のM&Aなど、アッと驚くような決断が数カ月以内に行われるのではないだろうか。

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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