“インテル報道”に透けるシャープの焦燥

鴻海の出資はもはや望み薄

そうした中、主力2行はシャープへの融資額膨張に頭を痛めている。

シャープの赤字の元凶である液晶事業は今7~9月期、本命のアイパッドの減産影響などで低迷し、下期以降も回復のメドが立っていない。「本来、銀行内で新規融資の稟議書が簡単に通る状況ではない」(クレジットアナリスト)。

それでも、主力2行は9月末、1800億円の追加融資と1800億円の融資枠設定に踏み切った。シャープが立ち行かなくなる危険があったからだ。

これまで運転資金をコマーシャルペーパー(CP)に頼ってきたシャープのCP残高は、6月末で3600億円もあった。格付け低下でCP新規発行が不可能となり、本業でも稼げない中、CP償還で行き詰まるリスクが高まっていた。

6月末から9月末でシャープのCP残高は約2000億円減少。減少分を主力2行からの借り入れで賄ったため、1行当たりの融資額は2500億円程度に膨らんでいるとみられる。9月末に設定した1800億円の融資枠も、今後のCP償還だけでほぼ消えてしまう。

もっとも、追加融資を実施した9月末時点では、主力2行にはまだ余裕があった。「3600(億円の追加融資)のうち最大で半分を他行との協調融資に振り替える」(関係者)つもりだったからだ。

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