カシオが電子看板に参入する真意 コンテンツ提供にも触手

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「いらっしゃいませ」「本日はリンゴが150円です」。

親しみやすいイラストのキャラクターが店頭で客を迎え入れる。スマートフォンをかざせばクーポンがもらえ、スクリーンをタッチすれば安売り情報もわかる――。「デジタルサイネージ」と呼ばれる電子看板市場に、新たなプレーヤーが参入した。

カシオ計算機は11月26日、デジタルサイネージ市場に参入すると発表した。第1弾として、来年1月から日米英の3地域で、飲食店やスーパーマーケット、アパレルショップなどの小売業向けに「カシオサイネージ」(=上写真=)の製品名で販売を始める。

裏側から投影する

カシオサイネージは、プロジェクターで小型スクリーンに映したキャラクターが商品情報を話す。日、英、中、韓の4カ国語に対応しているのが特徴で、キモとなる光源はカシオの既存技術を生かし、寿命を2万時間(従来の水銀ランプでは2000~4000時間)に延ばし、開店から閉店まで「点けっぱなし」が当たり前という需要に対応した。

「もともと光源寿命が長いプロジェクターを店頭で使いたいという話はあった」(カシオ広報)ことが、この新事業立ち上げにつながった。価格は機械やコンテンツ導入の初期費用を含めて1台100万円程度を予定しているが、具体的な売上目標は明らかにしていない。

いち早く銀行が興味を示す

すでに国内を中心に営業活動を開始しているが、「意外なことに一番早く興味を示してきたのは銀行」(沖室敏治・営業本部海外営業統括部副統括部長)で、最近外国人客が増え始めていることが背景にあるという。また、米国をはじめとする海外向けの販売は、来年1月に米ラスベガスで行われる家電展示会「CES2013」への出展を皮切りに本格化させる方針だ。

カシオが今回の新規参入で狙うのは、単にデジタルサイネージという製品を拡販するにとどまらない。同日、都内の記者会見で樫尾和雄社長が強調した「端末から新規事業を生み出す」という言葉にこそ真意が込められている。

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