スマホと一眼レフの間で埋没するコンデジ

オリンパスは部門赤字続く

「事業環境の見方に甘さがあったことを重く受け止めている」

11月12日、2013年3月期9月中間決算(12年4~9月期)発表で会見したオリンパスの笹宏行社長は吐露した。

オリンパスは同日、今期のデジタルカメラ関連事業が80億円の部門赤字となる見通しを明らかにした。構造改革の進展により、従来は3期ぶりの部門黒字化を見込んでいたが、一転して3期連続の赤字となる。誤算はコンパクトデジカメ(コンデジ)だ。オリンパスはコンデジの今期販売台数見込みを、当初の730万台から650万台に下方修正、想定以上の不振がデジカメ部門の収支を圧迫している。

コンデジの不振は、オリンパス一人の問題ではない。最大手のキヤノンが10月下旬、今12年12月期の販売台数見込みを従来の2100万台から1900万台へと引き下げたのをはじめ、ニコン(1800万台→1700万台)、ソニー(1800万台→1600万台)、パナソニック(1100万台→800万台※ミラーレス含む)、富士フイルム(1230万台→1100万台)と、10月以降にデジカメメーカー各社は、軒並みコンデジの販売台数見込みを下方修正している。

低価格帯コンデジの不振が深刻

不振が深刻なのは、スマホとの差別化がしにくい低価格帯のコンデジだ。一昔前なら写真は現像して個人で楽しむぐらいしかなかった。しかし、今は写真を現像せずにアルバムのようにデータ保存したり、メールでやり取りしたり、はたまたフェイスブック(facebook)など、SNS上にアップロードするといった新しい楽しみ方も広がっている。

画質を追求しないのであれば、一定程度のカメラ機能を持ち、メールやネット接続が手軽にできるスマートフォンが1台あれば十分。販売店からは、「高倍率ズーム・手ぶれ補正・高画質といった機能でスマホと差別化しないコンデジは売り場で淘汰されつつある」と指摘する声もあがる。

次ページ打開策はあるか?
人気記事
トピックボードAD
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 銀河を渡るを読む
  • 中原圭介の未来予想図
  • 子どもを本当に幸せにする「親の力」
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
採用クライシス<br>就活ルール廃止の衝撃

経団連が就活ルール作りからの撤退を決定。採用日程は今後どうなるのか。中長期的なあり方を議論する間もなく、足元では超売り手市場の下、仁義なき新卒争奪戦が繰り広げられている。採用手法も人気業界も激変する中での各社の取り組みは……。