自動車メーカーは、なぜSUVに殺到するのか 中国や欧州系メーカーも続々とSUVに参入

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SUVが注目を集めているのは中国だけではない。IHSオートモーティブによると、2015年、世界の自動車販売8800万台のうち、SUVの占める販売比率は25%に達している。

市場規模はここ10年で約3倍に拡大しており、2023年には3000万台を超える見込みだ。

リーマンショックで採算重視に転換

自動車業界では一般的に、車の企画から開発、量産、市販化まで5年程度かかるとされる。現在、多数投入されているSUVは、2010年ごろに開発が始まった計算になる。背景にあるのが2008年秋のリーマンショックだ。

米国市場は2007年をピークに需要が激減し、2009年には前年比21%減という記録的な落ち込みを記録した。先進国で需要が縮小したことにより、日米欧の自動車メーカーは大幅な減産やリストラに追い込まれた。

そこで各メーカーは台数を増やすよりも、1台当たりの収益を引き上げる方向に転換した。その一つが、セダンやハッチバックよりも利幅が大きい、SUVの開発に注力することだった。

スバルのクロスオーバーSUV「XV」はインプレッサの派生車だ(撮影:鈴木紳平)

単純に販売価格だけを比較してみても、ホンダの小型SUV「ヴェゼル」は192万円で、ベースとなる小型車「フィット」の129万円との価格差は歴然だ。

同じく富士重工業では「インプレッサ」が159万円なのに対して、派生車のクロスオーバーSUV「XV」は228万円となっている。メーカーにとっては、販売単価が高いだけでなく、ベースとなる車から展開できるため、開発費を抑えながら車種を増やせるメリットもある。

従来、SUVといえばトヨタ自動車「ランドクルーザー」や三菱自動車「パジェロ」など、悪路に強いイメージの大型4輪駆動車が主流を占めていた。近年増えているのは、クロスオーバーといわれるSUVだ。

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