スタバのワインとスイーツは何がスゴイのか

丸の内に続き5月には赤坂にもオープン

それほど重く見られている市場なだけに、米国や英国でのモデルをそのまま流用したというわけではないようだ。では、どこが違うのだろうか。

まず、米国ではイブニングスの明確なターゲット層が設定されていない。目指すのは集まって飲みながらワイワイと楽しむ場所の提供だ。したがって「サードプレイス」の条件のひとつである、コミュニティの場、という意味合いが強い。おつまみも、“ガッツリ”系の肉料理あり、ピザあり、といった品ぞろえで、パブや居酒屋に近いようだ。

対して、日本での展開はどうか。ターゲットは直球勝負で「女性」。市場調査から、30~40代の女性が「ちょっと1人でリラックスできる場所」が意外に少ない、ということが明らかになったらしい。

女性は飲み屋に1人で入りづらい

確かに周囲を見回しても、お酒が好きな女性は多いのに、居酒屋やバーに1人でツカツカ入って行ける、という人はまだ少ないようだ。いかにも酒豪のようにとらえられるのが恥ずかしいこともあるし、なんとなく淋しげに見られるのもいただけない、という心理が働き、敷居が高くなっているのかもしれない。

考えてみれば、サッと1杯飲んで、仕事モードからスイッチを切り替えられればよいわけだから、飲酒に求める効果もお茶やコーヒーとそれほど変わらない。であれば、カフェがそのニーズの受け皿となるのは不思議ではない。

ただし、スターバックスはつねに「新しい提案」を行うことをコンセプトとしてきた。そのため新店舗でも、女性客にターゲットを絞りながら、今までになく、それでいてスターバックスらしさを感じられる空間となるよう、工夫を凝らしたそうだ。

広めのカウンター席。店内は木目調で、温かみがある

特徴的なのは、視界を遮るものがない、開放的な空間だ。そこにゆったりと座りながら、スタッフともコミュニケーションできるような広めのカウンター席や、テーブル席などが配置されている。家具は木目調で、温かみがあり、落ち着いた内装に仕上げられている。

メニューはシンプルに、日本オリジナルのものや、世界各国からセレクトしたものなど6種類のワインと、ビール3種類。。それに合わせられたメインのフードは、なんとスイーツだ。手軽に選べるのが、グラスワインと、ワインの個性に合わせてスイーツが組み合わせられた1200円のセット。たとえば赤ワインなら、ブラックココア、カマンベール、ストロベリーのタルトレット(パイ生地に果物などをのせて焼いた小型の菓子)がおススメの組み合わせだそうだ。塩味を好む人のためには、カマンベールチーズやラタトゥイユが用意されている。

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