同じイタリアンを食べるなら東京のほうが何倍も選択肢があります。彼らが東京に出てきてしまうのは当たり前と言えば当たり前。これが低成長期に入った日本における新幹線のインパクトなのです。地方経済はますます東京に従属していく、ということが加速するといっていいかもしれませんね。これが、皆さんが望んでいる地方の姿なんでしょうか?
さらにもう一つ、大問題が潜んでいます。
債務に税金が使われてきた経緯
1987(昭和62)年に旧国鉄がJR各社に民営化するときまでに積み上げた長期債務が37.1兆円あり、そのうちの25.5兆円がすべて国鉄清算事業団の債務として、要は皆さまの税金によって負担されることになったのです。要するにそれまでの債務はすべて税金でちゃらにしておいて、今の黒字を謳歌しているのが、東日本、西日本、東海のJR3社です。それこそ給料払う余裕があるなら国民に返せ、という話が出ても当然だと思いますが、皆さん、すでにお忘れでしょう?
年間5枚くらいのフリーチケットをもらうくらいの負担を、皆さんしているわけです。そこに持ってきてJR北海道の赤字補填をさらに税金で行うという事実を、もっと深刻に受け止めるべきだとわたくし、思います。
ですから、この経緯から言うと日本列島がつながることによるメリットがあるのであればそれを受けるであろう、JR各社が応分の負担をするというのがあるべき姿であり、いや、負担してまでやる経済効果がない、というのであればそれを国民負担で押し通すのではなく、もうやめる、という決断をするべきでしょう。普通の民間企業であれば当たり前の結論です。
一度全国民が負担をして借金をチャラにして、その上で黒字になり、のうのうとしているJR各社が何の負担もないというのはいくらなんでも納得できる人はいないのではないでしょうか。
となぜメディアは書かないのか?
なぜ、センチメンタルな記事に終始するのか??
まったく意味不明なので、東洋経済オンラインにおいてワタクシ、書かせていただきます。今すぐ北海道新幹線を廃止にしましょう。その分をもっとましなことに投資しましょうよ。たとえば教育。北海道新幹線の赤字補填に使うおカネを投ずるなら、待機児童問題なぞ明日にも解決しますわ。
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