雑談をしない人が、結局結果を残せないワケ ANA社員が大事にする「ハンガートーク」
社内イントラネットなどを通じて、社員一人ひとりの発言を共有する「しくみ」は充実してきています。その一方で、直接、人から人へと伝承されていく「経験知」もあります。ANAはそのどちらも大切にしているのです。
社員が「ヒヤリハット」を積極的に発信!
ECHOは運航乗務員の「ヒヤリハット」経験を共有する制度ですが、ANAでは整備、客室、空港など、日々のオペレーションを支えるそれぞれの部門で「ヒヤリハット」経験を共有する制度が導入されています。
ヒューマンエラーによる報告については、報告をした人が不利益を被らないよう、会社としての非懲罰の考え方を明確にし、社内規定にその考え方が反映されています。
しかし、それだけで情報発信が増えたわけではありません。自分のミスや手違いを報告することに対しては、不利益を被らなくても「恥ずかしい」「後ろめたい」という意識があったり、「何事もなかったのだから報告しなくてもいいのではないか」というような気持ちも働いたりして情報発信につながらないのです。
各部門では、
・報告の方法を工夫してなるべく手間のかからないようにする
・職場ごと、グループごとに目標件数を設定する
・報告件数が多い人、いい報告をした人を表彰する
・発信された情報がどのように活用されたのかフィードバックを行う
など、とにかく声を上げてもらうための取り組みを行ってきました。
結果、多くの部門で発信件数が年々増加しています。また比較的早くから制度を導入している部門では、発信された情報に基づき対策をとってきたことにより、「ヒヤリハット」経験そのものが減ってきたところもあります。そのような部署では、「ヒヤリハット事象につながりそうな状況」にも気づけるようになり、それらの情報を発信する「想定ヒヤリ」に取り組み始めています。
一番の目的は「大きな事故」を起こさないこと。そのためにはどんなに小さなことでもとにかく表に出し、共有することが重要なのです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら