プレミアム向けクラブでも国内2強に挑戦 ゴルフ用品世界首位・日本法人社長に聞く

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小


--ここまでのグローレの評価はどういったものか。

ほぼ初挑戦の国内プレミアム市場で15~20%のシェアを確保している。この市場ではダンロップスポーツの「ゼクシオ」が圧倒的だが、2位をグローレとブリヂストンスポーツの「ファイズ」が競っている。

--テーラーメイドの国内2強に対するアドバンテージは何か。

2強と同じようなテクノロジーではダメだ。テクノロジーで圧倒するようなモデルで挑まないと新参者は勝負にならない。

今回発表した「グローレ リザーブ」(ドライバー)はゴルフ業界の方向性を変えるインパクトを持つテクノロジーを採用した。具体的にはドライバーヘッドのフェイスにカーボン素材を使っている。

カーボンコンポジット(カーボンに強化材を加えた素材)のドライバーヘッドは従来からあるので、新しくないと思われるかもしれない。しかし、過去のものとはまったく違う。最先端の宇宙・航空分野で使われているカーボンで、チタンよりも強い。これまであったカーボンコンポジットのドライバーヘッドは打った際の音が悪かったが、音にもこだわっている。素材は日本メーカーが開発したものだが、それを何層にも重ねるマルチレイヤー技術などを共同開発している。

--そもそもプレミアム市場とは8万円のドライバーが売れる日本の特殊な市場。ドライバーの中心価格帯が298ドル、高くても398ドルの米国には、このような市場はない。メインユーザーである団塊世代のゴルファー向けの市場だが、高齢化により中長期では縮小していく。若年ゴルファーは所得も少なく、プレミアム製品より海外ブランドを購入している。テーラーメイドはグローバルモデルを日本でも展開して伸びてきたのに、わざわざグローバルではない日本専用モデルを投入するのは戦略に反しないか。

確かにグローレはテーラーメイドのイメージではないかもしれない。グローバルでもさまざまな議論があった。が、グローバルなテーラーメイドの戦略において、日本市場での成功は利益貢献という意味で非常に重要。日本でのシェアを現在より高めようと考えた場合、日本市場の約50%を占めているプレミアム市場でのシェアを増やす必要がある。

 

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事