「ヤバすぎる経済学」が教える犯罪者の正体

イメージと逆?誘拐犯はこんなところにいた

そんな出来事はぼくらの記憶に棲みつき、ぼくらをだまくらかして、だいたいはこんなふうになるもんだ、少なくともこういうことはよくあるんだと思い込ませる。でも実際には、そういう出来事はものすごくものすごく珍しいのだ。

誘拐犯は家族にいる?

一般的に、ぼくらは知らない人を怖がり過ぎている。それを裏付ける証拠をいくつか見てみよう。

1. アメリカでは、知っている相手に殺された人の、知らない相手に殺された人に対する割合は、だいたい3対1だ。

2. レイプされた女の人の64%は、襲った男と知り合いだ。加重暴行の被害者の61%は、襲ってきたのが誰か知っている(一方、男性の場合、襲ってきたのは知らない相手であることのほうが多い)。

3. 子どもの誘拐はどうだろう? 知らない相手に襲われるといったら、昔からまずはこれなんじゃないか? でも、2007年に『スレート』誌に載った記事によると、次のようになる。

「最近のある年に失踪した子どものうち20万3900人は家族による誘拐、5万8200人は家族以外による誘拐、そのうち『型どおりの』誘拐は115人だけだった。

ある研究の言葉を借りると、型どおりの誘拐とは『家族以外による誘拐であって、わずかに知っている程度の関係であるか、またはまったく見知らぬ相手の手によるものであり、子どもが夜間にわたって拘束されるか、50マイル以上にわたって移送されるか、身代金目的で拘束されるか、恒久的に拘束し続ける意図を持って誘拐されるか、または殺されるかのいずれかに当てはまる場合』を指す」

そういうわけだから、この次あなたの脳みそが、知らない相手は怖いと言い出したら、ちょっと落ち着けよとなだめてみよう。べつに、代わりに友だちや家族を怖がりましょうと言っているわけじゃない。

まあもちろん、友だちにバーニー・メイダフみたいな人がいるなら別だけど。覚えてますか、この史上最大の金融詐欺の被害に遭ったのは、基本的には彼とは友だちのみなさんだった。まあ、ああいう人が友だちにいるなら、なんでわざわざ知らない人を選んで怖がらないといけない?

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