JR西日本が観光列車を2本同時投入する狙い

アートな島旅を後押し、旧国鉄列車の再現も

4月7日にお目見えした「ラ・マル・ド・ボァ」

「おしゃれですねえ」――。若い女性が歓声を上げた。4月7日、JR岡山駅で開催された新たな観光列車の試乗会。JR西日本が岡山エリアに投入する観光列車「ラ・マル・ド・ボァ」が、多くの人が待つホームに滑り込んできた。

ラ・マル・ド・ボァとはフランス語で「木製の旅行かばん」を意味する。外観は白い車両に黒い太線という2色のみ。窓を旅行かばんに見立て、窓の上には取手が描かれている。「お客様が窓から見える姿が、かばんの中に入っているように見える。思わず写真に撮りたくなるのでは」と、案内するJR西日本の女性社員が楽しそうに説明する。

一方で、「この白は、普通の列車で使う白よりも白い。汚れが目立つので掃除が大変」と別の同社社員がこぼす。もっとも、それは「この列車は掃除を丁寧にやります」という意思表示なのだろう。

ターゲットは若い女性

外観には「ようこそ」「未来」「観光」「旅行」「休暇」などを意味する英語やフランス語のタグが描かれており、これもちょっとおしゃれだ。

瀬戸内海は、直島、豊島、犬島などの島にベネッセの”アートサイト“や建築家の安藤忠雄氏が設計した地中美術館を始め数多くのアートスポットが点在している。”アートな島旅”が女性の間で人気を博している。こうした背景もあり、ラ・マル・ド・ボァは、「アートな島旅をする女性グループをコアターゲットとして考えている」という。おしゃれなデザインはどうやらアート好きな女性を意識した結果のようだ。

この列車のデザイン監修を行なう北川フラム氏は、3月20日から開催中の瀬戸内国際芸術祭の総合ディレクターを務める。そんなことも車両がおしゃれな理由の一つだ。

しかし、この列車には注目すべき点がもう一つある。8台分のサイクルラックを備えているのだ。列車の座席指定を受けた乗客を対象に予約制で無料提供する。

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