なぜG7は「核廃絶宣言」に踏み込めないのか

核と通常兵器の差を、世界の大多数が知らない

広島で開かれたG7の外相会議。この成果と課題について解説する(写真:ZUMA Press/アフロ )

主要国G7の外相会議が4月10~11日、広島で開かれた。ビジネスパーソンが押さえておくべき、この成果と課題について解説したい。

今回、広島で会合するからにはG7の外相は核の廃絶を誓うべきだという意見が核軍縮の専門家の間にあった。しかし、結局、「核軍縮および不拡散に関する広島宣言」では、「核兵器のない世界に向けた環境を醸成するとのコミットメントを再確認する」にとどまった。「核の廃絶を目指すが直ちに実行することは困難だ」というのが核保有国の立場である限りやむを得ないことだったと思う。

一方、今回の会合は核兵器の非人道性の関係で非常に有意義だった。これについては2つの視点がある。

「核兵器の非人道性」について進展があったのか

一つは、「核兵器の非人道性」について進展があったかいなかであるが、この文言は宣言に盛り込まれず、「原子爆弾投下によるきわめて甚大な壊滅と非人間的な苦難という結末を経験」と記述されたにとどまった。

この「原子爆弾投下による非人道的な苦難」は非常によく工夫された表現だと思う。この言葉の焦点が人にあると考えれば、これは被爆者の苦難そのものであり、だれも反論できない。

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